Monster Energy NASCAR Cup Series
Food City 500
Bristol Motor Speedway 0.533miles×500Laps(125/125/250)=266.5miles
winner:Jimmie Johnson(Hendrick Motorsports/Lowe's Chevrolet SS)
イースターのお休みから帰ってきたNASCAR。最初の舞台は
”世界最速のハーフ マイル”ブリストルです。
しかし春のブリストルというのは天気の悪い時期で、今回も雨で日曜のレースが延期、
月曜日開催となりました。お客さんあんまりいません。
日本でもたまに雨でレースが成り立たないことがあり、スーパーフォーミュラが
SCランをしただけで赤旗終了、レース距離が短いからポイント半分、なんて
裁定で終わることがありますが、これって選手権として考えたらどうなんでしょう?
ちゃんと月曜日でも火曜日でもレースやって白黒つけてこそカテゴリーの意義が
あると思うんですが。平日じゃお客来ないですが、どうせ中止で見れずに
帰る人がいるなら同じことな気がします。費用や日程の問題でしょうが、
もうちょっと考えてもいいと思います。
まあ東洋の島国の話は置いといて、レースを制したのはジミー ジョンソン。
2週間前から連勝となりました。休暇はメキシコに行ってたとかなんとか。
予選が雨で無かったのでスタート順位はオーナー ポイント順。
外側選択のカイル ラーソンがスタートから逃げます。
ブリストルはとにかく短いので、イン側のリスタートはとても不利です。
なぜなら、外側の人がリスタート ゾーンに入った途端加速すると、その時
イン側の人はまだターンの出口にいてまともにトラクションがかからないからです。
レースは60周目にコンペティション コーションが設定されていましたが、
55周目にカート ブッシュのスピンをきっかけにアクシデント発生。
これでこのコーションと統合されました。
このステージはラーソンがとにかく速く、ステージ1を制しました。
ブリストルは本来、外の方がバンクが高いので、ミドル-アウト-インと通る
V字のラインが最速なことすらある特殊なトラックですが、この日の
クリーンな路面では外ラインがあまり使えず、ほとんどみんなインベタ。
そんななか、ラーソンは外もある程度使える走りで、周回遅れの処理でも
優位性を発揮していました。
一方、ステージ中盤以降大きく順位を落としたライアン ブレイニー。
G+の放送では拾っていませんでしたが、原因はパワー ステアリングの故障。
ただでさえ困るのに、0.5マイルなので最悪です。こんな状態でした。
結局ガレージ行きとなりました。メカニカルな故障なので5分間規定の適用外ですが、
すぐ直せそうもありません。結局48周遅れの33位でした。
後にブラッド ケゼロウスキーもパワステを含めいくつかの問題で
ガレージに行くことになりました。ペンスキーはパワステに何か
細工してたんでしょうか?んなわけないか。
ステージ2もラーソンは速かったものの、路面状況の変化からか
ステージ1より優位性が薄れています。マーティン トゥルーエックス ジュニアと
ジョーイ ロガーノがラーソンを追いかけ始め、ステージが残り50周となるころ、
ついにトゥルーエックスがラーソン無双を止めてリーダーになります。
FRRはエリック ジョーンズも常に5位前後を走行していて2台とも好調です。
210周目、カイル ブッシュが壁に当たってコーション。タイヤが壊れたようです。
218周目、気づいたらジョンソンが2列目にいて気になる中リスタート。
直後、デイル アーンハート ジュニアがクラッシュしてまたコーションとなります。
時系列が前後しますが、ジュニアはこの週末を終えた後、今季限りでの引退を
表明することになります。
結局、ステージ2はトゥルーエックスが勝利。早くも5度目のステージ優勝です。
プレイオフでどれだけボーナスを持つことになるでしょうか。
ステージ3はスタート順に変化。デニー ハムリンが左側2輪交換という奇策で
ピットを真っ先に出ました。
ハムリン陣営は当然トップで外側リスタートを目論んだでしょうが、なんと
ランドン カッシルがステイ アウトを選択、カッシル-ハムリンのオーダーとなります。
ハムリンはスタートで逃げる機会を失った上に、カッシルがターン2で下りてきて
行く手を阻まれる二重苦。結局2列目からスタートしたトゥルーエックスが得をします。
324周目、デービッド レーガンとカッシル、ダニカ パトリックの3台が絡む
アクシデントでコーション。
こうアクシデントが多いと非が無くてもダニカは安定感が無いように見えてしまいます。
このコーションでロガーノが一番にピットを出て先頭からリスタート。
この後のレースをリードします。
この辺りからだいぶ外側のラインが使えるようになり始め、ラーソンが再び
戦闘力を回復した模様。外と内でラインが交錯するブリストルらしい動きに
なってきました。
それでもロガーノはリードを維持。すると384周目、カイルがまたタイヤの
トラブルからクラッシュでコーション。
ちょうどその少し前に、タイヤのトラブルに関し、解説のダレル ウォルトリップが
「キャンバーだよ」と、タイヤが壊れる=キャンバーの設定の問題、
という話をしていましたが、2度壊れたカイルはまさにセットに問題があったと
考えるのが自然でしょう。
残り周回数的にこの辺からは完全に給油する必要性は無くなってきますが、
トゥルーエックス陣営が毎回きっちり給油しているのが不思議でした。
リアを重くした方が旋回を助けると考えてわざと燃料バラスト効果を狙って
いるんでしょうか?
391周目のリスタートもリーダーはロガーノですが、いよいよジョンソンが
背後に迫ってきます。ジョンソンがリードを奪うのにそれほど時間は
必要ありませんでした。
ただ、ジョンソンも逃げる感じではなく、ロガーノ、ラーソンを含めた
三つ巴の展開に。ラインをどう取るか、そこに周回遅れがどう絡むか、
このあたりがブリストルの最大の見どころです。
日欧のレースならだいたいコーナーに対して最速のラインは1つしかないので
こういうバトルにはなかなかなりません。
421周目、好調だったジョーンズがクラッシュ。周回遅れと接触して
タイヤを傷めて、それが原因でタイヤが壊れて壁に一直線、に見えました。
結構ぶっ壊れてように見えますが、結局1周遅れの17位でフィニッシュしています。
このコーションのピットでまたハムリンが2タイヤ。一方ラーソンは痛恨の
速度違反。1番ピットから真っすぐ出て、最終セクションのタイミング ラインで
警察に捕まりましたw
ハムリンをリーダーにリスタートしたものの、ジョンソンがすぐにリードを奪還。
残り39周にポール メナードがスピンして9度目のコーションが発生しました。
壁にこすって失速していたケイシー ケインにオカマを掘りました。
余談ですが、この日出た9回のコーションのうち5回で、フリー パスを得たのは
タイ ディロンでしたw弟ディロンは15位フィニッシュとチームを考えたら
立派な成績でした。
残り30周あまりということで、私なら迷わず4タイヤを選びますが、
上位勢はほとんどピットへ入って4タイヤ。先ほどペナルティーを受けたラーソンが
失地回復のために2タイヤ選択、ケビン ハービックとハムリンだけがステイ。
そして、ここで今度はトゥルーエックスに速度違反のペナルティーが下ります。
トゥルーエックスはピット内でインからジョンソンを抜いていました。
詳細は把握していませんが可能性としては、実際に速度違反を犯していなくても、
イン側のラインを走行していたためにペナルティーを受けた可能性があります。
というのも、何度もここで書いている通り、ピット速度は実際の速度の
常時監視ではなく、タイミング ライン間の区間タイムから逆算しています。
つまり、実際は『通過時間違反』です。その基準はレーンの外側、
いわゆるファスト レーンで算定されています。ですから、イン側を規定速度で走ると、
距離が短くなって、速度は守っているのにタイムが早すぎて違反となる可能性があります。
ピットが一直線なトラックでは起こり得ない出来事ですね。
ジョンソンを追えそうな有力候補が一人消えてやや興ざめな残り32周のリスタート。
ステイ アウトのハービックにジョンソンがつかえる間にラーソンが追い付いて
3台での激しい争いになります。
が、2タイヤ交換で内側に下りれないラーソンは、同じく外ライン堅持の
ハービックに前を塞がれる形になり、4タイヤで最低限インを走れる
ジョンソンに先を越されてしまいます。
ラーソンはなおも引っかかり続けてしまい、この時点でほぼレースの勝敗が決まりました。
ジョンソン、通算82勝目でブリストルでは2勝目、通算11度目の連勝となりました。
ラーソンが引っかかっている間に2位にはクリント ボイヤーが浮上。
開幕前の段階では、当面の目標として12位あたりを見据えていたものが、
開幕からそれ以上に成績がいいので今は7~8位あたりを狙っている、という
リポートがありました。今回それをも上回る2位。
2012年以来の勝利に期待がかかります。
粘ったハービックが3位、気づいたら4位はマット ケンゼスでした。
トヨタでは最上位です。
リッキー ステンハウス ジュニアは9位。今回のSunnyDのスキーム、
どう見てもTideのパクリっぽいんですが・・・w

なお、SunnyDはオレンジジュース、Tideは Procter & Gamble、いわゆるP&Gの洗剤。
で、まさか関係ないよなと思って調べてみたら、SunnyDを製造していた
会社はP&Gに買収され、その後独立した経緯があるので全く無関係でもない模様。
いや、でも飲料と洗剤が被っちゃまずいよなw
ん?オレンジジュースと言えば・・・