Monster Energy NASCAR Cup Series
Auto Club 400
Auto Club Speedway 2miles×200Laps(60/60/80)=400miles
(NASCAR オーバータイムにより202周に延長)
winner:Kyle Larson(Chip Ganassi Racing/Target Chevrolet SS)
MENCS at フォンタナ。このトラックはとにかく路面の舗装状態が
アトランタ以上に最悪です。
アトランタと言えば、当初再舗装すると報道されていたのが一転、
当面再舗装しないことになったようです( ゚Д゚)
そんなフォンタナの一戦は、悪路どころかダートから上がってきた
地元カリフォルニア州出身のカイル ラーソンが土曜日のXfinityから
週末連勝を達成しました。
PPはラーソン、並ぶのはデニー ハムリンでしたが、スタートでいきなり波乱。
ハムリンの蹴り出しが悪すぎて後ろで玉突き事故が発生。
これで左リアのフェンダーを傷めたケゼロウスキーはペースが上がらず、
ジミー ジョンソンにつつかれてスピン。4周目にしてコーションが出ます。
レース前、解説のラリー マクレイノルズは
「今日はピットは忙しくなる。コーションが出たら必ず入って4タイヤだ」
と言っていましたが、その通りスタート直後でも2台を除いて全員ピットへ。
今年から、スタート時のタイヤは予選で使用したタイヤと定められているので、
このタイミングでもさっさと入ります。
ちなみにグッドイヤーの推奨内圧は、左側は19psiなんですが、
チーム側はもちろん思いっきり無視して、装着時は14~15psiだとか。
最初は特に内圧が低いの上に、車も重くて路面はうねってるので
車はガンガン地面をこすっていき火花が散ります。
ターン4の出口はバンプで壁に向かって車が飛ばされる模様。再舗装しようよ・・・
この後レースはラーソンとマーティン とトゥルーエックス ジュニアの
2人が特に速く後続を大きくリード。
60周というステージ距離は、半分で割る以外にあまりできることもなく
似たタイミングでのピットとなり、ピットでトゥルーエックスが一旦は
逆転したものの、ステージ終盤に再びひっくり返してラーソンがステージ1を制します。
ただ、ラーソンはこの後のピットで順位を落としてしまい、
ステージ2はトゥルーエックスの独壇場。
ステージ内にコーションは無く、なんと2位ラーソンを8秒近く離して
ステージ2を制しました。彼らに続いたのはチェイス エリオットと
クリント ボイヤーあたりです。
ステージ3がスタート。イン側のラーソンがダダ滑りでイニシャル スタートの
二の舞かと思ったら、ラーソンはインからすごい旋回速度で
トゥルーエックスを抜いて行きました。
トゥルーエックスは切り込んだらグリップ不足でちょっとスロットルを
戻したようにも見えました。
この後、ステージ2とは一転、ラーソンが快走でトゥルーエックスは2秒ほど
離される展開。
ステージ3は残り73周で始まっており、1ストップで走り切りたいところですが、
タイヤ的にはなかなか厳しいところ。
全然付いていけない中団グループは、その微妙な心理を生かして
揺さぶるしかないわけで、152周目=ステージ距離を3で割ったタイミングで、
12位のジョーイ ロガーノがピットに入り、後方からピット サイクルが始まります。
この時点ではトップは無視していても構いませんが、154周目、4位のエリオットが
入るとさすがに知らん顔もできないところ。
2周後にラーソンとトゥルーエックスも入ります。
この時点で残り45周、一応燃費走行すれば走り切れそうですが、
タイヤ的に厳しいので2ストップ作戦が主流になったと言えます。
ところでこのピットで、出るトゥルーエックスと入るジョンソンが交錯、結果
すごい体制でピット作業をすることに。幸いボックスが広いので4輪とも
範囲内におさまっており、一応合法です。交錯して入り損ねるぐらいなら、
バックすることになってもとにかく作業した方がいくらかましなので、
ジョンソンの好プレーと言えなくもないですが、バックアップ車での
後方スタート、ケゼロウスキーとの接触、今一つ決まらない車、真横ピット、と
フォンタナ通算6勝の実力は全く見られないレースでした。
コース上ではエリオットがアンダーカットに成功しますが、
すぐに抜き返されてラーソンが事実上のリーダーなのは変わらず。
一方、世の中の流れに逆らってカイル ブッシュは引っ張り続け、
162周を終えてようやくピットへ、彼は1ストップ狙いのようです。
177周目、ここでエリオットとロガーノがピットへ。
ところがこの後、グレイ ゴールディングのクラッシュでコーション発生。
アンダーカットの弱点が露見しました。
上位勢もここで最後のつもりのピットへ。JGRやFRRのクルーはこういう
”燃料をフルで足す必要が無いとき”には、給油マンがまず外した前輪を
外す仕事だけをやってから、残った時間で少しだけ給油することで人員を
有効活用しています。他陣営は結構2缶全部入れることが多いので、
”これによってトゥルーエックスがピットを先頭で出て、これが鍵になりました”
なんて記事を書くことになるのかなと思った矢先、トゥルーエックスが
映っていないところで作業に時間を要し、5つも順位を落としたことが分かります。
これで残り16周、ラーソン-ハムリンという、2時間半前に見た並びでリスタート。
ハムリンはちゃんと動きましたが、ラーソンが外からまくっていきます。
そしてその後方で、マット ケンゼスがスピン、かなり危ないクラッシュをします。
ケンゼス自身が姿勢を乱したところに、先を急いで狭いところに
入って行ったトゥルーエックスが引っかかりました。
トゥルーエックスが隙間に入って行った時点で危ない気がしていました。
190周目にリスタート、ラーソンは何度リスタートしても鉄壁、
トゥルーエックスも2位に戻る寸前でしたが、192周目にコーリー ラジョーイが
スピンしてコーション。さて、ピットの入るか入らないかです。
それにしてもBKRの車が原因のコーションが多い気がします。。。
リーダーのラーソンが入った一方で、2位ハムリン、3位トゥルーエックス、
10位ジェイミー マクマーリーの3台だけがステイ アウト。
こういう時、上位はどのみち後ろに逆のことをされる危険性があるので
裏も表も無いわけですが、居残って古いタイヤで勝てる可能性は
基本的に極めて低いと思われます。
入れば居残る人が大量に出ては来るでしょうが、リスタート後に
再びコーションが出やすいことや、ある程度ステイ アウトがいると
それを見て逆に入ろうとする人もいるから自分以外の全員が残るとは
考えづらいこと、再びコーションが出てしまった場合、ステイ組は次の
リスタートではさらに不利で、かといって今さらそこで入るともう手遅れなこと、
といった要素を考慮に入れると、どっちのリスクを取るかと言えば
入っておいた方が無難に思えました。
かくして残り5周でリスタート、たった3台料理すればよいラーソンは
次の周のターン2でもうリーダーに立ちますが、同時にダレル ウォルトリップの
「トラブル!トラブル!トラブル!ターン2!」の声。
RFRの2台、トレバー ベインとリッキー ステンハウス ジュニアが同士討ちをしていました。
このレースでもなかなかいい走りだったので残念です。
オーバータイムのリスタート、トゥルーエックスが猛烈にラーソンを押し、
まさかターンの入り口で押し出す気かと思いましたが、ラーソン大逃げ、
この後2位争いが行われる間に安全圏まで逃げたラーソンがキャリア2勝目を挙げ、
気付いたらケゼロウスキーが2位でした。
ボイヤーは3位で2015年のブリストル(夏)以来のトップ5、
エリック ジョーンズは今回も安定してトップ10内を走っていましたが、
最後のピットで外したタイヤを誰も取ろうとせず転がっているのが映っていたので
たぶんペナルティーを受けたと思います。それでも12位でしたが、
ダニエル スアレスが7位で新人の最上位でした。
次戦は2マイルから一転して0.5マイルのマーティンズビルです。