Rolex 24 at Daytonaも終わり、2月に入っていよいよNASCARの
季節が近づいてきたな、という感じです。
前回の記事以降の気になったオフの話題です。

・マイケル ウォルトリップと彼の長年のスポンサーであるAaron'sは
 2017年のDaytona 500がウォルトリップの最後のレースになると発表しました。
 過去デイトナ500に30度出走(初出場の1986年は予選落ち)、
 デイトナ500優勝2度を含むカップ戦通算4勝が全てリストリクター プレート レースで
 2009年でフル参戦を退いて以降もチーム オーナーでFOX SPORTS解説者、
 そしてプレート レースだけはドライバーとして出場を続けていましたが、
 Aaron's#15 Thanks Mikey Toyotaと銘打たれたトヨタ カムリで最後のレースに
 臨みます。

・そのウォルトリップが昨年デイトナ500で乗ったBKレーシング。
 No.23とNo.83の2つのチャーターを有していますが、No.23については
 継続保有を明言する一方、No.83は決めかねているようです。
 No.23はデイトナ500を含む3戦でジョーイ ゲイズが乗ることが発表され、
 残る33戦には18歳のグレイ ゴールディングが乗ることが発表されています。
 一方でNo.83もコーリー ラジョーイが14戦に出場することが発表されました。
 25歳のラジョーイはリチャード ペティー モータースポーツの育成ドライバーですが、
 XfinityシリーズではJGLレーシング、カップではBKレーシングといずれも
 トヨタ系のチームで走ることになっています。
 ラジョーイの父、ランディー ラジョーイは1996年、1997年のブッシュ シリーズ
 チャンピオンです。

・サークル スポーツ/TMGのNo.33のドライバーはジェフリー アーンハートに
 決定した模様です。
 同チームのオーナー、ジョー フォークは1月23日、アーンハートが
 ドライバー候補だとしながらもその詳しい内容には触れていませんでしたが、
 30日にtwitterで「ようこそジェフリー アーンハート、初のデイトナ500へ、
 Starter Black Labelがスポンサーだ」と投稿しました。

・決まる人がいる一方で職探し中の人もいます。
 グレッグ ビッフルはtwitterでファンから今季の活動について聞かれ
 「今もまだ頑張ってるよ、ファンが一番大事だ」
 と返答しました。あとどこのシートがありましたっけね^^;

・こちらも前回お伝えした職探し中の若手・アレックス ボウマン。
 彼についてジェフ ゴードンがUSA todayに対し、
 『もし何かあればヘンドリックの代役として出場したいが、
  ボウマンには機会が与えられるべきだ』という趣旨のコメントをしました。

・一方、昨年ナショナル3シリーズで計24戦に出場したライアン エリスは、
 GoFasレーシングに加入。ただし、ドライバーではなく、広報担当者で。
 27歳のエリスは2017年のシート探しを断念し、マット ディベネデトーの
 広報担当として職を得つつ、2018年に再びシートを得ることを希望しているようです。
 エリスは「シートを得るのが難しくなっている。持参金やツテを持っている
 ドライバーはいいが、そのためにはお金がいる。お金がないとどうしようもない。
 そのためにやれるだけのことをやる」と話しました。
 競技車両としては極めて安価、恐らくGT3車両より安いであろうNASCAR車両では
 ありますが、そうはいっても高度化やスポンサーの減少でチームの財政状態が
 良好とは言えず、その影響がドライバーのシート争いに影響しています。

・NASCAR内のシート争いとは無関係に、外の世界からはNASCARに
 興味を持つ者もいます。
 今年ハースF1チームに加入したケビン マグヌッセンは、ハース オートメーションの
 拠点を訪れた際、まあありがちな話ですがNASCAR参戦にも興味を示す
 発言をしました。彼の父・ヤン マグヌッセンはF1引退後アメリカの耐久レースで
 多く活動、2010年には1戦だけソノマのカップ戦にも出場しており、
 アメリカと無縁ではありません。
 また、チャンプ カーで4度の王者、トロ ロッソでセバスチャン ベッテルの
 チームメイトだったセバスチャン ボーデ―もロード戦でのNASCAR参戦に
 興味を示しています。

・ロード戦といえば、シャーロットのレースがロード コースを使って
 行うように変更されるのではないか、という噂が上がっています。
 A J アルメンディンガーがテストを行ったようで、オールスター戦か、
 ひょっとしたら秋のレースで開催されるのではないか、というもの。
 NASCARではロード戦の増加が検討されており、既にインディアナポリス、
 カンザスが候補として取りざたされていますが、秋のシャーロットは
 プレーオフのレースであることから、争いに変化をもたらせるのでうってつけ、
 という見方があるようです。
 アルメンディンガーは、どうなるかは分かんないけど面白かった、
 と話していました。

・形式変更といえば、NASCARが週末の日程短縮に取り組む見込みです。
 Motorsports.comは、NASCARが予選と決勝の同日開催を検討していると報じると、
 CATCHFENCE.comは、7月に開催されるポコノのレースにおいて、
 決勝日の12時10分から予選が行われ、そこから3時間と経たない15時から
 決勝が行われることになっていることになっていると報じました。
 また、練習走行は土曜日になっており、つまり土日の2デイ制になっているようだ、
 としています。
 NASCAR広報担当者は、指摘されているスケジュールについて確認は
 できなかったとしつつ、日程はしばしば変更されることがある、としました。

 新しい、エナジー ドリンク大手というスポンサーがついたこともあり、
 NASCARは様々な領域で今までと違うことを行って需要の喚起を
 狙っている様子が分かります。
 ただ、F1の度重なる場当たり的規則変更しかり、FIFA World Cupの
 出場国枠拡大しかり、目先の利益を追った性急な変更はかえってファンの
 離反を招く恐れもあり、トップの経営センスが大きく問われます。