NASCAR Sprint Cup Series
Pure Michigan 400
Michigan International Speedway 2miles×200Laps=400miles
winner:Kyle Larson(Chip Ganassi Racing/Target CHEVROLET SS)
NSCS at ミシガン。デトロイトを抱えるミシガン州ですが、このイベントで
ミシガン出身ドライバーは勝ったことがないそうです。
ブラッド ケゼロウスキーにはその期待がかかりますが、勝ったのはカイル ラーソン。
デビュー3年目でついに待望の初勝利、チェイス圏外から起死回生の勝利で
チェイス バブル争いも再び面白くなりそうな展開にしてくれました。
ちなみにこの週末はCWTSでブレット モフィットが、
別の場所・ロード アメリカでのXfSではマイケル マクダウルがそれぞれ初優勝
マクダウルはカップの予選を欠場してこちらで勝ったあと日曜はミシガンで
レースに出場、google先生の地図で確認しますと

なお、彼の代わりに予選を走ったのはサム ホーニッシュ ジュニア。
インディーカー史に残る名選手が予選だの代走とは・・・
雑談ですごい場所を使いましたが、レースの方はジョーイ ロガーノがPP。
6月のここのレースもポールから勝っており、このレースも20周での
コンペティション コーションとその後のリスタートもリーダーで迎えましたが、
ここでケビン ハービックに抜かれると、その後はロングでのペースがイマイチで
後退していきました。
26周目にリスタートしますが、ターン4でカイル ブッシュがスピン。
カイルはミシガンと異様に相性が悪いです。
もしチェイスにここが入っていたら彼のチャンピオンは極めて難しいんじゃないかと
思うほどです。
ハービック優勢に見えたレースは58周目にマーティン トゥルーエックス ジュニアが
リードを奪って動きを見せますが、トゥルーエックスは次のピットで
右後輪を替えていないのにジャッキを落とす凡ミス、時間とフェンダーを失いました。
このサイクルを終えるとリーダーはジミー ジョンソン。
チームメイトのチェイス エリオットも好調、ケイシー ケインもまずまず、
そして、エンジンの不調で序盤に脱落したものの、アレックス ボウマンも
なかなか速かったことからHMSに久々の光明が見えます。
何せもう18戦も勝っておらず、チーム史上6番目の長さ、1994年以降では
最も長い記録になっています。
この後もう1度グリーンでのピット サイクル。ここでジョンソンは
2本目の給油缶がうまく入らずに時間を失い、これでエリオットがリーダーに。
ちなみに缶1本で約12ガロン=約45L入っています。
119周目、デブリーでこの日3回目のコーション。
リスタートは1列目にエリオットとラーソン、2列目にハービックとライアン ブレイニー。
4人中3人が未勝利のドライバー。高速トラックなら若手が光ります。
このリスタートを制したのはラーソンでしたが、最後となるであろう
ピットでエリオットに逆転を許した上に、先にピットに入っていた組の
アンダーカットにも遭って一気に4位まで転落。
2位に盛り返した頃にはエリオットは2秒以上先で、自力での追撃は
厳しい状況に追い込まれました。
誰かゴミでもコースに投げてくれ!という祈りが通じたか、
マイケル アネットのタイヤが壊れて187周目にコーション発生。
残り9周でのリスタートが勝負の分かれ目でした。
定石では外側が有利なトラックなのでエリオットは外を選択、
しかし、リスタートは自分だけで行うとは限りません。
エリオットの後ろは同じ新人のブレイニー、一方ラーソンの後ろはケゼロウスキー。
結果は。。。
最前列の2台が揃って空転し、後ろの人の押し具合勝負に。
ここでケゼロウスキーがやり過ぎなぐらいに押しまくり、
「ちょw押しすぎww」と思ったかどうか分かりませんが、ラーソンは
ギリギリでスピンを回避して結果的に好発進。
エリオット、実は前回のミシガンの最後のリスタートでも
同じように失敗してトゥルーエックスのプッシュで姿勢を乱し勝利を逃しています。
成功する前提で考えたら外選択が当然ですが、結果的に
上手い人を後ろに付けた方が保険になりました。
でもエリオットは前回押されて余計にとっちらかったので
それも好まなかったかもしれません。
そのまま逃げ切ったラーソン。
CGRにとっても連続未勝利を99戦で止めることができ、
チェイスに向けて弾みを付けることができました。
フルネームはKyle Miyata Larsonという日系4世。
ぜひマット ケンゼスの引退後はトヨタ陣営に来てください。
先週の解説だとトヨタの名誉会長・豊田 章一郎がNASCAR好きだそうなので、
きっと喜んでくれるでしょうw
これでラーソンがチェイス圏に入り、16位争いが再び熾烈に。
その一方で、前回5位フィニッシュで30位以内を安泰に仕掛けた
クリス ブッシャーはまさかの開始早々のエンジン不調で35位。
1気筒死んでいるような変な音ですが、出力が不規則に出たり出なかったりにも
見えてたのでそのシリンダーのプラグが悪かったのかもしれません。
ポイント31位との差はわずか7。残り2戦、全く気が抜けません。
そして次戦は1回開催の特殊トラック、ダーリントンです。
クラッシュも割と多いので、ポイントで競う人たちにとっては
攻めと守りのバランスが大事になります。