NASCAR Sprint Cup Series
Auto Club 400 
Auto Club Speedway 2miles×200Laps=400miles
winner:Jimmie Johnson(Hendrick Motorsports/Lowe's/Superman Chevrolet SS)

 NSCS第5戦、かつてJGTCが非選手権を開催してグダグダになった場所としても
マニアには有名なオート クラブ。何せ20年近く路面の再舗装をしていないため
表面がザラザラ&凸凹。なのに最高時速は205mph以上。何も起きないわけがないですねw
 今回、映画『Batman v Superman: Dawn of Justice』
(日本語名 バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生)の宣伝の
場となっており、ジミー ジョンソンにはスーパーマン、デイル アーンハート ジュニアに
バットマンの特別カラーが施されました。
 PPはオースティン ディロン。しかし決勝スタート後早々に抜かれてしまい、
トップ10内から出たり入ったりのレース、挙句最後のピットで失敗したらしく
(動いてすぐ止まったのが画面の端に映っていた)無念の24位でした。

 レースは先週の流れを引き継ぐかのように、ケビン ハービックと
カール エドワーズがまずは先行。マーティン トゥルーエックス ジュニアも
調子が良さそうです。フォンタナで最多の5勝を上げているスーパーマンも
注意しておく必要がありそうです。

 25周目あたりからタイヤのトラブルとみられる壁への接触が続いて
27周目に1回目のコーション。
 47周目、カイル ラーソンがバックストレッチでやはりタイヤの破損から
制御を失い、イン側まですっ飛んでいってクラッシュ。2回目のコーションとなります。
 イン側にもSAFERバリアーがあってよかったです。
この後54周目にリスタートとなりますが、71周目にリーダーのハービックが
振動を感じて緊急ピット。しかし、ピットで確認する限り、ナットの緩みも
タイヤの異常もなく、気にしすぎだった模様(゜ε゜)
辛うじて周回遅れは免れますが、ライバルとのピット サイクルがズレてしまいます。
他のドライバーは83周あたりからがウインドウでした。これでも
燃料を使い切る距離を走ってはおらず、今年は本当にタイヤをどう使うかが
鍵になっていることがわかり、また、場合によってはアンダーカットが
有効な手段となりうることが分かります。

 この後、サイクルがズレたハービックがピットに入ったおよそ1周半後に
3回目のコーション発生。やはりハービックはリード ラップに残っていたため、
他がピットに入るとリーダーになるわけですが、現地放送席では
わずか1周半だけ攻めたタイヤだけど速さがあるハービックと、替えたばかりの
タイヤのライバルのどっちが速いかの予想でえらく盛り上がりますw
 で、結果はというと、ジョンソンがリスタートであっさり先行。
ハービックはじわじわと落ちてしまいます。ただ、ハービックは元々
ロング重視のセットでリスタート後にあまり速くないことも多いので、
どこまでがタイヤの要因かは多少分かりづらい面もあります。
実際、ある程度周回が進むとハービックは盛り返しました。

 残り80周、ダニカ パトリックが大クラッシュ。周回遅れのケイシー ケインを
抜いた後軽く接触してエラいことに。怒ったダニカはお決まりの”抗議活動”をしますが…
 どっちが悪いのか微妙なところではありますが、ダニカはレース後にペナルティー。
このブログを以前からお読みの方は御存知の通り、トニー スチュワート ルールとも
言うべき規則により、車を降りた後コース上に近寄っていくのは違反行為で、
2万ドルの罰金処分となりました。まあ2万ドルで暴れていいならまたやるでしょうw

 サイクルのズレもなくなって残り70周でリスタート。
しばらくはトゥルーエックスがリードしハービックと争いますが、やはり
ハービック強し、その後ジョンソンも浮上、カリフォルニア州出身対決の色が
薄まることはありません。

 155周目、CM開けのタイミングでコーション発生。
実はこの少し前に、アンダーカットを狙ってジョンソンを含む数名が
既にピットを終えていました。ジョンソンはギリギリハービックを
抜いた後にコーションだったため、先述のハービックと同じような立場になります。

 残り40周のリスタートは、ちょっとだけタイヤを使ったジョンソンと
エドワーズが1列目、2列目にピット作業が早かったデニー ハムリンとジョーイ ロガーノ。
ハービックは6位リスタートになったため、面白そうな感じになります。
 案の定上位勢の戦闘力が拮抗。ラインが複数あるだだっ広いレイアウトの
おかげで抜きつ抜かれつになったまましばし進行。
しかし残り34周でハービックがリーダーに戻り、混戦が続いた2位争いからは
カイル ブッシュが一歩抜け出します。
 エドワーズは最初に頑張りすぎたのかリアが終わってしまった模様。
一方スーパー ルーキー高山 俊、じゃなかった、チェイス エリオットは
タイヤをうまく使って、落ちていく先輩を尻目に順位を上げて来ました。
タイヤを保たせるため、最初の3~4周は80%で走ることを意識しているそうです。

 しかしハービックとカイルの差はじわじわと開いていきます。
ただ、『ここでのレースは最終周に逆転が多い』
『ここでのレースは最多ラップ リードの選手が過去6回中5回勝てていない』
と話題を提供するFOX放送陣。で、やっぱりそうなりますw
 残り2周、カイルのタイヤが壊れてコーション発生。
実はカイル、前日のXfSでも、レースの大半をリードしながら、最終周に
タイヤが壊れて勝利を逃していました。
 余談ですが、これでリーダーになった白と緑の縦じま模様カムリ、ダニエル スアレスも
すぐにガス欠で失速して悲劇の敗者、勝ったのはディロンです。
 そして、カイルはレース後に罰金処分。規定で2位、3位ののドライバーは
プレス室へ行ってインタビューを受けることが義務付けられれているのに、
怒ってそれを無視してしまったからです。カイル、2日連続の不運でした。

 さて、今日のレースに戻りまして、残り2周でコーションが出たのでまたもや
NASCARオーバータイム、全車4タイヤ交換でハムリン、ハービック、ジョンソンの
トップ3でリスタート。
 しかし、外側選択のハムリンはまるで2番手かのように加速直後にすぐに
ハービックに抜かれて役に立たず。
ところがそのハービックも、バックストレッチでジョンソンにあっさり並ばれて
インを刺されると、そのまま抵抗できる要素もなく残る1周半をジョンソン独走。
スーパーマンがバットマンともう1人のスーパーマンを倒しました。
 実は先週のレースで、タイヤを替えずに順位を守り切ってしまったハービックも
解説のダレル ウォルトリップから『スーパーマン』と呼ばれていました^^;

 ジョンソン早くも今季2勝目、通算では77勝目でデイル アーンハートを抜いて
歴代単独7位となりました。
 終わってみたら、リッキー ステンハウス ジュニアが5位と健闘。
A J アルメンディンガーも比較的好調なレースで8位、ブライアン スコットが12位と、
高速トラックであればそこそこ戦える人が見られました。

 次週はイースター ブレイクで1週お休みを挟んでマーティンズビルです。