NASCAR スプリント カップ シリーズ チャレンジャー ラウンド 第1戦
myAFibRisk.com 400。
 16人→12人のこのラウンドは実力上位勢にとっては、とりあえず
変な取りこぼしだけしなければ良いので確実に行きたいところですが、
そうは問屋がおろさないのが勝負の世界。
勝ったのはデニー ハムリン(Joe Gibbs Racing/FedEx Groundトヨタ カムリ)
JGRまたしても勝ちました。

 このレース、雨で予選が無かったためにフリー走行のタイムで
グリッドが決まり、ハムリンはまさかの29位スタート。そして2周目、
目の前の車を抜いたらその前にいた人にぶつけるというよくある失敗を
いきなりやらかして周回遅れになってしまいました(´・ω・`)
2週間前にはバスケットボールで右膝の前十字靭帯を傷めたというハムリン、
大事な時期に怪我するしいきなりミスるし、これで消えたかとおもいきや
そうならないのがこのレースの怖いところです。ただ彼はしばらく画面からサヨウナラ。

 レースの方は専用でクリーン エアーを受ける人が逃げる展開ばかりとなり、
序盤からマーティン トゥルーエックス ジュニア、その後カイル ブッシュ、
ジェフ ゴードン、カート ブッシュ、とバトンを渡すように逃げ逃げレースが
続きました。しかもコーションがあまり出ません。

 コーションが出ないと周回遅れの人は戻ってこれないものですが、今回
たまたまサイクルがうまく噛み合ったのか、うっかりミスして周回遅れになった
実力者は戻ってくることに成功、ハムリンもその一人です。

 そして残りが10周となったところでコーション発生。
ここで1・2位のカートとゴードンはやはりクリーン エアーを受けたいのでステイ アウト。
3位以下はタイヤを換えて、と思ったら4位のハムリンはステイ。
スポッターはピットだと言っていたところ、クルー チーフのデーブ ロジャースが
「クリーン エアー、クリーン エアー!」と言って残る決断をしたとのこと。
とはいえ彼は3位でリスタートですから抜いて前に出ないかぎり「ダーティー」
な位置なわけで、セオリー無視の采配です。
「そりゃ失敗だろう」と思ったらリスタートで抜けだしてまんまと
先頭の位置を確保。残る5周を逃げ切りました。これで次のラウンドに進出。
JGRの残る3人がポイントで2~4位、この調子を維持してもらいたいところです。

 冒頭「確実に」と書きましたが、それをできなかったのがなんと
昨年の王者ケビン ハービック。135周目のリスタート直後、
ジミー ジョンソンと接触、左後ろのフェンダーを傷めてタイヤと干渉。
白煙が上がりますが走行を継続。4周後、見事にぶっ壊れてクラッシュしました。
 その前のグリーンが長かったために、この時リード ラップ車両は15台しかおらず、
即タイヤを替えていれば20位程度では復帰できたはず。ハービックの
速さを考えればその後コーションでラップ バックも可能で、ここでわざわざ
爆弾を抱えてレースする意味はなかったと思います。これでハービックは42位、
チェイス順位では最下位転落です。

 ただハービックは「ジョンソンにぶつけられた」という思いが強いようで、
レース後に乱闘寸前になりました。
 たしかにジョンソンから当ててはいるんですが、ジョンソンも
後ろから押されて勢いで並んで、あのままエイプロンにいたら絶対
曲がれませんから戻らざるをえないわけで。ハービックとすれば
もっとターンのギリギリまではインにいてもらってジョンソンに
減速を強いてから空ける予定だったのかもしれませんが、ジョンソンが
そこまで悪いとは言えない気がしました。リスタート直後ですからね。

 つまらないミスで落っこちたハービック、残る2戦で取り返せるでしょうか。
現王者、いきなりの試練です。