NASCAR スプリント カップ シリーズ 第18戦
Quaker State 400 Presented by Advance Auto Parts。
 1.5マイルのケンタッキー スピードウェイでの267周です。
ケンタッキーはバンク角が浅く、旋回時間が長い形状をしていて平均速度は低め。
しかも路面の凹凸が多いのが特徴です。
開場は2000年、カップ戦が開催されのは2011年からと歴史は浅く、
過去4回はブラッド ケゼロウスキーが2勝、カイル ブッシュとマット ケンゼスが1勝。
 今回空力規則が変更となり、小型の空力部品と新しいタイヤでどういうレースに
なるのかが注目点でした。
  
 全般に速さを見せたのはケゼロウスキーとカイルの2人。
そこに、彼らに引っ張られたのかどうかは分かりませんが、同じチームの
残る面々も上位に顔を出し、レース終盤の上位陣は
ジョー ギブス レーシングとペンスキー レーシングの6台で独占されることに。
 しかしケゼロウスキーはピットで2度にわたって大きく時間を要する
失敗を犯して順位を落とし、最終盤の大事な局面で左前輪に問題が出たようで
「全く違う車」になって優勝争いに加わることができませんでした。
 結局終始安定して速かったカイル(Joe Gibbs Racing/M&M's Crispyトヨタ カムリ)
が優勝。チェイス進出のためにポイント30位以内に入らないといけないカイル。
勝てばもちろん大量点ですが、車を壊してもいけない難しい立場なだけに、
有利に進めたレースで最大の点を取れたことは大きな前進と言えます。

 結局ジョー ギブスの4台のカムリ、デニー ハムリン、ケンゼス、カール エドワーズ
は全員5位以内でフィニッシュ。
2位にペンスキーのジョーイ ロガーノが入って4台独占を阻止しました。
同じチームの4台が全て5位以内に入るのは2008年8月、ミシガンでの
ラウシュ フェンウェイ レーシング以来。
この時の顔ぶれはエドワーズ、デービッド レーガン、グレッグ ビッフル、ケンゼス。
当時の面子のうち2人が今回入っています。
この時2位で4台独占を阻止したのがジョー ギブスのカイルでした。

 新規則はドライバーの話を聞く限り、前の車が跳ね上げる空気が減った分
後ろにいても風が当たるようになり、バトルがしやすくなったようです。
ただ大外ラインを好むドライバーにとっては後ろがズルズルとした車は
乗りづらそうな印象。
果たして今後採用されることになるんでしょうか。