NASCAR スプリント カップ シリーズ第15戦 Quicken Loans 400。
最高速が207mphにもなる2マイルの高速トラック、ミシガン インターナショナル
スピードウェイが舞台になります。
日テレG+では地名優先で「ブルックリン」と書いていますが、
現地放送でブルックリンと呼んでいるのを見たことがないし、左上にも
「MICHIGAN 400」と書いてあるので、ミシガンと呼ぶことにしています。
ニューヨークと間違いそうですしね。
ていうかその基準だとポコノはロングポンド、シャーロットはコンコードと
呼ぶことになってしまうので基準がやや曖昧です。
さて、G+の放送は毎回3時間の枠に合わせて編集するので時間の使い方で
なんとなく展開が読めてしまうわけですが、今回は雨の予報があることと、
前振りが長かったことから「ああ、雨で打ち切りだな」と予想します。
予想通り序盤から雨で3回も赤旗中断。結局138周を終えたところで
4度目の赤旗に入り、とうとうレース終了。
カート ブッシュ(Stewart-Haas Racing/Haas AutomationシボレーSS)が
今季2勝目を挙げました。
止まったり動いたりしていたレースがようやくまともに晴天に恵まれたのは
52周目のリスタートでしたが、1周回ったところでカイル ブッシュがクラッシュ。
カウンターを当てたらお釣りが来て、高速で右前から結構まともにぶつかりました。
ちょうどその前を走っていた、ていうか危うく巻き添えになりかけた兄のカート。
「カイルは大丈夫か?」と無線でチームに問いかけます。
骨折からスピード復帰して間もない弟が自分の近くで派手にぶつかったので
非常に心配だったようです。体は無事だったようですが精神的には結構
ショックだった様子が見て取れました。
この動いたり止まったりの進行にケビン ハービックもお怒りの様子。
なんて言ってるかよく分かりませんでしたが「stupid(愚か、馬鹿げている)」
という単語を発していました。強い口調で非難していたのはよく分かります。
少し話がそれますが、以前JAF GPで大雨の中レースを強行した際に
危険を感じて自主棄権したロイック デュバルがインタビューでやはり
この単語を用いて運営を非難していたんですが、翻訳した高橋 二郎は
この部分を、恐らく意図的に訳しませんでした。こういうところをあえて
うやむやにしちゃうのが日本のメディアかなあと感じたシーンでした。
で、この後は何事も無く淡々と進み、進行を早めたいのか少々の
スピンではコーション無しで突き進み、「あれ?中断じゃなくって
ひたすらグリーンで終わるパターン?」と思ったら、120周目にピットに入った
実質的リーダーのハービックがピットを出た後右前がパンク。
なにか踏んだか、間違ってレンチでバルブを破壊したか、これで
デブリーが撒かれてコーション発生。
もう燃料がない中でカイル ラーソンはただ一人「今雨が降ったら勝ちだ!」
と賭けに出ますが、リスタート後数周でガス欠。
そしてそこから3周後、雨でコーション発生。このまま赤旗→終了となりました。
昨年の活躍を思えば優勝争いに絡んでいるべきラーソンですが、
こういう形で勝負するしか無いのが彼の苦心を表しています。
日系4世ということでオートスポーツ誌に珍しくインタビューが載ったりして
期待したいラーソンなんですが、2年目の壁、という野球のような話ではなく、
チームが今年の規則に車をうまく合わせられていない状況が
中盤に来ても続いているのが大きな課題。
小規模チームのマーティン トゥルーエックス ジュニアが
とてつもなく好成績なのを考えると、データがどうとかエンジンの性能とか
言い訳できないはずなので、何か手段を手に入れないといけません。