NASCARスプリントカップシリーズ第34戦、AAA Texas 500。
F1アメリカGPと同日に同じテキサス州で開催されました。
おかげでF1の観客は微減だったようですが、NBCスポーツはむしろ
NASCARと重なっても多くの観客が訪れたことを肯定的に報道しているようです。
レースは高速1.5マイルのトラックを334周。レース前半は
わずか1度のコーションであっという間に進んでいったのに、
中盤からコーション連発。結局合計でトラック最多タイの13回のコーションが出る
大荒れのレースとなりました。
事件は終盤、グリーン-ホワイト-チェッカーで発生。
レースリーダーのジェフ ゴードンは、主流のインサイドではなく
アウトサイドからのリスタートを選択しますがこれが裏目に。
ターン1の入り口にインにいるジミー ジョンソンに対して1車身外に車を
もって行ったところ、背後から4位リスタートのブラッド ケゼロウスキーが
接近し、この2台の間に割り込み。ゴードンとケゼロウスキーが接触し
ゴードンはタイヤを傷めて後退、スピンしてしまいます。
結局ゴードンは29位フィニッシュで、チェイススタンディングス1位から4位に後退。
一方レースはゴードンのスピンで2度目のグリーン-ホワイト-チェッカーとなり
リスタート後ケゼロウスキーがジョンソンを狙おうとするところに
今度はケビン ハービックが現れて2位に浮上。争う間に逃げたジョンソンは
そのままチェッカーを受け今季4勝目、通算では70勝目。
チェイススタンディングスではジョーイ ロガーノとデニー ハムリンが
同点でトップに立ち、最終戦へのカットラインとなる4位ゴードンから
8位ハービックまでわずか6点差に。
前戦でトラブルに遭ってポイントでは大きく離されたハービックと
ケゼロウスキーも争いに戻ってきて、次戦フェニックスは順位に各陣営
一喜一憂する展開になりそうです。
で、レース後。無謀な飛び込みに、普段は温厚なベテランのゴードンと
チームは怒り心頭。
レース後ケゼロウスキーの車に横付けして停車し、もう乱闘フラグです(^ ^;)
「おいあの走りは何だ!」
「は?インあけてたろ?インから抜いちゃいけないなんてルールでもあんのか?」
みたいなセリフが聞こえてきそうないくつかの口論の後、とうとう手が出ました。
確かにケゼロウスキーのライン取りは、ジョンソンについていって
インを走るのかなあと思ったところからアウトラインに出て行って、
ちょうどゴードンが1車身分間隔をあけてジョンソンと併走しようと
切り込んだタイミングで外に出てきているので、あまりフェアーな
ライン取りではないかもしれません。
しかしポイントリーダーのゴードンにとって無理をする場面ではなく、
しかも相手はなんとしても勝たないといけない立場のドライバーなことを
考えれば、注意を払っておいても良かったのではないかとも思います。
レーシングアクシデントの範囲でしょう。
ファンにとっては乱闘が見れた上に次戦も激戦となり、非常に有意義な
レースだったかもしれません。