私が逃げたのでも
貴方が逃したのでもない。

それは突然、
深く黒く
堕ちていったの
言うならば、不慮の事故。



少しは探してくれたみたい

でもね、その時にはもう既に
貴方の手の届かないところ。

私にとって、
貴方はなくてはならない存在。
貴方にとって、
私は生活の一部の一部の一部。

貴方を綺麗にするべく
生まれ、貴方と巡り合った。



私は二ヶ月半ずっと暗闇の中で

貴方が見つけ出してくれる日を
心待ちにしていたの。



再会を果たした今。
私は嬉しかった。

貴方のホッとしたような、
呆れたような表情。
隣に知らない子がいた。



私は黒っぽい
その子はピンクっぽい
タイプはまるで違う感じ。

その子との共通点は、
どこにでもいそうな安っぽさ。



今になって拾い出された
私の気持ちなんて知らずに
貴方は見つけてくれた。




仕方なく、
貴方のそばにあの子の隣に
佇む私。



まぁ、それもそうよね。

だって私は

洗濯機の溝に堕ちたクシ。






実話のような
作り話のような
誰にでも起こりうる
身近な物の悲しい実話

共感できる人だけ
共感していただければ
幸いです。