■事業目的■


沖縄県では本島、宮古島、石垣島などの主な離島では

県立病院や民間病院の医師派遣による離島医療の充実が図られようとしています。


しかし、実際には本島以外の主な離島の総合病院でも

産婦人科医、小児科医や脳外科医は不足しており、

十分な医療サービスが提供できる状態とはいえないのが現状です。

これら主な離島周辺や本島北部の離島、遠隔地では、この状況がさらに厳しいものとなります。


これらの地域では医師一人体制の診療所が中心で、

場合によると人件費や予算削減から診療所が閉鎖された地域すらあります。


本島北部地区に於いては、

県立北部病院の救急外傷、脳外科、小児科部門と

北部地区医師会病院の循環器内科、心臓血管外科及び消化器救急部門の充実で、

これら基幹病院と開業医、診療所との連携も進み、

那覇・南部地区に優とも劣らない環境整備が進みつつあります。


しかし、一方では産科救急や新生児集中治療の体制不備から

妊婦、新生児や小児医療、又事故による重症外傷や重症熱傷は

県立中部病院、南部医療センター・こども医療センター、

琉球大学医学部付属病院や那覇市立病院に頼らざるを得ない状況です。

 

では、これらの問題は

診療所常勤医師の確保や産科医、小児科医の増員で

解決できるかというとそんな単純な問題ではありません。


高騰する医療費の背景には、

その多くを占める医療収入が追いつかない人件費の増加に関する諸問題があります。

最近、安田診療所が休止されたことは記憶に新しいことです。


産科領域では、北部地区では、

妊婦が病院への搬送中に救急車内で出産する危険な状況も見られています。

正常分娩であったことと救急救命士の適切な処置が幸いして大事にはいたりませんでしたが、

自分の身内がこのような医療環境で子供を産まなければならない家族には耐えられないことでしょう。


これらのことが示すように

過疎地域の住民の要求に応えられる医師の配置は容易なことではありません。


そして又、現場や診療所から基幹病院までの搬送に長時間を要することが問題で、

伊平屋村、伊是名村、伊江村は勿論のこと、国頭村、大宜味村、東村、本部半島周辺では、

本来は救える命を失たり、軽症の患者さんが重症になってしまうなど、

搬送に時間がかかるために十分に患者さんの管理が行えない状態で

救急病院へ搬送されている現状があります。


この問題を解決するには、

救急ヘリコプターを用いることにより北部地域の救急病院へ、

迅速に患者さんを運ぶことができる体制を整備することが大切です。


本来救える命を、搬送時間や距離が原因で失わないためにも、

救急ヘリコプターを使用する急患搬送は北部地区に絶対なくてはならないものです。


この目的達成のために本年6月16日より

北部地区医師会では救急ヘリによる救急現場からの患者搬送を行うためにMESHを開始致しました。


我々の第一の目的は現場救急であり、

迅速に初期治療を行い、救命につなげること、

かつ患者さんが笑って退院し、社会復帰できるようにすること、それが我々の使命と考えています。


やんばるの救急医療体制の変革にはMESHと地域行政・消防及び県との連携が不可欠です。

皆様のご家族や隣人を守るために、MESHの救急ヘリがあります。

我々の活動へのご理解をお願い致します。



詳しくはこちらで


沖縄ドクターヘリ MESH(メッシュ)サポート

http://www.meshsupport.net/