まず最初にテクノロジーを『雪の結晶』と設定しました。人の手を加えていないのに、なぜあのような美しい形になり、また一つとして同じものがないのか、不思議に思ったからです。
調べた結果、まず正六角形になる理由ですが、雪の結晶はH2O分子が規則的に配列した結晶であり、その分子の配列が正六角形になるとき一番安定するので、あのような形になるそうです。次に多種多様な形になる理由ですが、雪の結晶ができる時の大気の気温と雲が含む水蒸気の量が関係しているそうです。大気の状態は刻一刻と変化しており、その大気の状態を敏感に形に反映させるので、雪の結晶は一つとして同じものがないそうです。

雪の結晶の話から『規則性』と『不規則』というキーワードがあがってきました。『秩序』と『無秩序』とも言い換えられます。分子配列の安定性から正六角形の形になるという規則があるけれども、それ以外は不規則であって、その不規則性は大気の変化からきています。視点を遠ざけて、雪の降る様子を見てみても、雪の一つ一つは遠くから見れば、どれも一緒の白い小さな塊に見えるけれど、その降り方は不規則です。もっと視点を遠ざけると、無秩序のように見える雲の形も、台風などの熱帯低気圧はきれいな渦巻き型の形をしています。夜空に見える星は無秩序に散らばっているように見えるけれど、銀河系もまた、きれいな渦巻き型をしています。
このように自然は、遠くから見ると秩序があるように見えるのに、近くで見ると無秩序な面が見えてきたり、逆に近くで見ると無秩序であるように見えるのに、遠くで見ると実は秩序を持っているように見えたりします。
しかし、無秩序に見えるものが視点を変えると秩序があるように見えるなら、本当に無秩序というものはあるのか、という考えに至ります。リサーチを進めていった結果、フラクタル図形やセル・オートマトン、カオス・アトラクターといった、無秩序なものができる法則のようなものを表した図形が見つかりました。これらは、無秩序なものは簡単な秩序から来ているということを示しているそうです。下の図形がセル・オートマトンです。

また、さらに進めていくと、ニュートンの万有引力やアインシュタインの相対性理論などの考えに至りました。これらは、身のまわりに起こるすべての現象を数式によって表そうとしています。しかし、万有引力はミクロの世界で、相対性理論はマクロの世界でしか成り立たないそうです。これらの理論をつなげる理論として、最近では超ひも理論またはM理論というものが注目されています。簡単に説明すれば、身のまわりのすべてのものは、ひもや膜でできているということだそうです。今まで物質を構成する最小の要素は素粒子だと考えられていましたが、その素粒子はひもでできていて、空間や時間は膜のようなものでできているそうです。また、自分たちがいるこの世界は、4次元ではなく11次元だそうです。それを表している図形が、下のカラビ・ヤウ空間というものです。

話が難しすぎて、なぜこのような形になるのか分かりませんが、なんとなく空間というのは本来このようなねじれたものではないかと思います。アインシュタインの一般相対性理論でも、物質が重力を発生させ、その影響で時間や空間が歪む、と述べています。
今までこのような感じでリサーチを進めていきました。これから、これらをどう活かそうか考えているところです。文章が長くなってしまい、すいません。エスキスチェックをお願いします。
