② 癌を克服した三つの記録
昨日の終わり
○ 癌が消える話
癌の治療に先立って、もっと簡単な「肉體の塊」である瘤(こぶ)が自分の「精神の変化」によって消えた實例をあげ、「肉體の塊」と「精神の変化」とがこのように、密接に関係するものであることを知る心の地固めをすることにしたいと思います。それは昭和四十五年六月二十一日、私は山形県の村山市の市民会館で生長の家の講習会を催したのであるが、その時、山形市小白川五の十六の一に住む本田コトさん(60歳)が次のような體験談を聴衆生多勢に対してなさったのであった。以下録音のまま―
つづき
皆様、有難うございます。(拍手)
私は四月の山形練成第一回目に、浄心行によりまして、膝に出来ておりました瘤(こぶ)の消えた者でございます。その瘤と申しますのは、今年の二月頃に気づきましたが、左の膝の皿のところに、お餅をくっつけたように瘤が出来ておりました。
それが少うしずつ大きくなって参りまして、立ったり坐ったりする時に痛みを感じましたり、また左足が、つっぱったような心地がしてまいりましたが、我慢の出来ないような痛みでもございませんので“出るものは、出れば良くなるんだ”ぐらいに思っておりましたがあたりの方達が、「早く行って医者に見てもらってらっしゃい!そのほうが安心だし、そのままにしておいてまた大事になったら困るから……」としきりに勧めて下さいまして、私は斉生会病院にまいったのでございます。
先生は、御覧になりまして「ああこれは貴女、どこかでぶちましたね、それで炎症をおこして、水がたまってますよ…」と仰言(おっしゃ)って注射器で取って下さいましたら、どろどろした赤いジュースのようなものが出てまいりました。
しかし、水を取りましても、直ぐまた脹(ふく)れてまいりまして、先生は「一旦こうなりましたら、なかなか治りにくいんですよ、いっそのこと手術したらどうですか?」と仰言いましたが、私は切ることがいやだったものでございますから「溜るたんびに参りますから」と申しておったわけでございます。
私は、山形県の道場のおもりをしておりますが、練成中には、食事の方のお世話をしておりますので忙しくて、“浄心行”を受けようと思っておりませんでしたが、ふと“浄心行”用に使います火鉢のことを思い出して、この火鉢がこのお正月に私がもと石川県の能登光明道場におりました時代に、大変御世話になりました坂田さんという講師先生がいらっしゃいまして、「立派な道場が出来た」と非常に祝福して下さいまして、
小林先生に、「何か必要なものをさしあげたい」と申し出ましたら、小林先生は「浄心行用の大きな火鉢がないから…」と申して、遙々(はるばる)石川県の七尾から送って下さったことを思い出しまして、そうだ!あの御愛念に応えて、練成を受けましょう!と思いたったのでございます。
そして、二階の会場にまいりましたら、もうだいぶ“浄心行”は進んでおりまして、その時に小林先生が、「皆さん、心に思い浮かんだ人に対して、心から懺悔し心から感謝して下さい」という御言葉がございました。さて、私は“誰を思い出し、誰に感謝しましょう、誰に懺悔しよう”と思う気持で、瞑目合掌して心を静めていましたところ、十八年前に亡くなりました主人の顔と、真白い象が浮んで来たのでございます。
私は、晩婚でございまして、父と母が次々と中風にかかりまして看病しております中に、だんだんと婚期が送れたのでございます。
つづく
谷口雅春著「人間無病の原理」
☆ 浄心行とは?
潜在意識の浄化
①潜在意識が人生を支配しているので、潜在意識内にある所の過去の悪想念、悪感情を全て、一つ一つ感謝に変える工夫、作業を行う。こうする事によって初めて、人生を不幸にしていた自己破壊のエネルギーを消滅させる事が出来る。
②氷山(人生又は人間のたとえ)を考えて下さい。
海面下が約95%あります・これが潜在意識に当ります。今までの全人生のデータ貯蔵庫で忘れている様で忘れていません。ここがマイナスだと自己処罰して不幸となって現われて業が消える。
③故に潜在意識を不幸が現われる前に消すと幸福があらわれる。
・氷山の海面の上が現在意識です。
仮に風が吹いて氷山を動かそうとしても、海面下の海流に(潜在意識)従って動きます。
④・過去のいやな事を思い出し、その嫌な事に感謝が出来る様になった時、初めて業(念のエネルギー)が消える。
⑤よい事を思い出して感謝していても業は消えない、従って運命はよくならない、それは教訓からにげている事になるからである。学生に宿題が出されるのは本人の能力を伸ばす為である。宿題を難なく解ける様になった時宿題そのものが出されなくなる。