◎ 「甘露の法雨講義」

 

 

 

◯ 実  在

 

 

昨日の終わりです。

 

この因縁というものは、人間だけにあるのではありません。因縁は全宇宙にもあるのです。宇宙の因縁循環して、いろいろの現象を起こしているのであります。

 

 

つづき

 

 

 

星雲状態(せいうんじょうたい)も、燃ゆる灼熱の天体が冷めて月になるのも、宇宙の業の流転であります。宇宙の業が循環流転していろいろの姿を現わしている。

 

 

 

この世は宇宙の業(ごう)が流転して、因緑因果(いんねんいんが)の姿を現じているものでありますから、『法華経(ほけきょう)』にかかれているごとく

 

 

 

「刧尽(こうつ)きて末世(まつせ)が来てこの世が滅尽(めつじん)してしまう」というようなことも起こりうるのであります。

 

 

 

宇宙の業が流転して一太陽系統世界が生成し、やがてさらに流転して滅びてしまう。その一期間を「刧(こう)」というのです。

 

 

 

その一期間の周期が終わってこの世が滅尽してしまうようなことが起こっても「実相(じっそう)の浄土(じょうど)」は因縁によって現じている世界ではないから、決して滅びることはありえないのであります。

 

 

 

これが『法華経』の「如来寿量品(にょらいじゆりょうほん)」の自我偈(じがげ)の意味であります。

 

 

 

われわれの肉眼に見えるこの宇宙、この肉体は因縁によってできたものなのです。

 

 

 

因縁所生(いんねんしょしょう)の世界であるから因果の流転によって一周期が来れば滅びてしまうのです。肉体は因縁によって生じたものであるから常住性ではない。

 

 

 

時が来れば滅びてしまうと同じことで、この宇宙、現象宇宙は、常住不滅のものではないのであって、時が来れば、業が流転して滅びる世界なのであります。

 

 

 

地質学者の言うところによれば、今から何万年という遠い遠い以前に、この地球にはすでにいろいろの進歩せる生物が棲息(せいそく)していたのであります。

 

 

 

それが天変地異によって皆滅びてしまって地中に埋もれて化石になり石炭になっている。

 

 

 

それからまた地震の跡の発掘物などについてそれぞれの専門家がいろいろと識ベたあげくの説によると過去の非常に文化の進んだ進歩せる状態の社会が営まれていたということであります。

 

 

 

その時にはすでに飛行機が飛んでいた。

 

 

 

現在のビルディングなどよりも高層建築物の立派なものがあったらしく、発掘される建築物などは、現代ではとうていできないほど立派な進歩せるものがあったりするのです。

 

 

 

そこまで文化が進んだものが天変地異によって滅びて先の文化の発達せぬ状態に戻り、何千年、何万年と多くの人が刻苦(こっく)してまた文明の発達した社会を創り出すのです。

 

 

 

これが宇宙の業の流転なのであります。

 

 

 

つづく

 

 

 

谷口 雅春 著 「甘露の法雨講義」  実  在

 

 

 

 

 

 

 

★「梅の花の神示」

 

昨日の終わりです。

 

それが戦争中に「大東亜民族の解放のための戦ひ」だといふやうな標識も出て來たのであり、結果に於て大東亜民族諸國の獨立といふ偉大なる業績を成し遂げたのであります。

 

 

 

つづき

 

 

日本ははその解放戦のために、ひとり十字架を背負って“侵略國”の汚名を着、且つ“敗戦”といふ磔(はりつ)けにかけられたのでありますが、「八絋一宇(くわういちう)」(世界はーつの家庭)といふ靈的理想は幾多の自壊作用をつづけつつ、だんだん世界全體の人々の心を動かしつゝあり、

 

世界に中心が二つあり、米ソが對立し、東西両陣営が對立してゐるのでは、いつまでたっても世界平和は得られないので、唯一つの中心を求める願ひは、世界連邦・世界政府などの理想で徐々に形をあらはしつゝあるのであります。

 

ところが爰(ここ)に注目すべきは、この神示の最後のところの、「本當の愛は甘えかす愛ではない。戦ひの愛である」いふー句でありまして、これはさういふ世界政府に統一された世界連邦のやうな理想世界が實現する前に、釈尊が『法滅盡経(はふめつじんきやう)』に於て豫言したやうな、

 

キリストが『マタイ傳』第二十四章等に於て豫言したやうな世界終末の大破壊が來る―換言すれば、これらの豫言は、近い将来に一大天變地變(てんぺんちへん)や原水爆弾が來ることを暗示してゐるのかも知れません。

 

それで私たちは、そのやうな地上の大破壊の起らないやうに、また起るるにしても、できるだけ其の悲惨を緩和するやうに「世界平和を祈る會」をつくって祈ることを諸方に於て勧誘し、自分の團體に於ても、各人が祈るのは勿論、集團祈願を毎日励行してゐるのであります。

 

 

 

どうぞ皆さんも、この文章に触れた人は、國籍や、宗派の別なく、これを機會に私達の「世界平和の為の集団祈り」に参加して頂きたいのであります。私の祈りの時間は毎日午前五時十分より三十分間、午後八時半より三十分間であります。祈りのとき念ずる言葉は次の如き言葉を繰返すのであります。

 

 

 

「神の無限の愛われに流れ入り給(たま)ひて愛の靈光燦然(れいくわうさんぜん)と輝き給ふ。(かう念ずるとき、息を吸ひながらそれを神の愛の流入と感じ、自己が愛の靈光に充たされてゐる有様を瞑視する。)

 

その光愈々輝(いよいよかがや)き増して全地上を蔽(おほ)ひすべての人類の心に愛と平和の思ひを満たしたまふのである。(かう念ずるとき呼(は)く息を丹田に鎮め瞑視した愛の靈光が全世界にひろがり人類を引き包む有様を心の中に観ずる。」

 

 

 

谷口雅春 著 「秘められたる神示」(完)

 

 

 

 

★ 「梅の花の神示」はこれで終わります。

 

 

アインシュタインは1922年(大正11年)12月3日に、仙台の東北帝国大学で行った講演の中で

 

「遠からず人類は確実に真の平和のために世界の指導者を決めなければなりません。世界の指導者になる人物は軍事力にも資金力にも関心をもってはなりません。すべての国の歴史を超越し、気高い国民性をもっもっとも古い国の人でなければなりません。世界の文化はアジアにはじまったのであり、アジアに帰らなければなりません。つまり、アジアの最高峰である日本に。私たちはこのことで神に感謝します。天は私たちのためにこのような高貴な国を創造してくれたのです」

 

こうのべています。その人は日本の天皇陛下の事です。