◎ 人生の秘訣を語る

 

 

 

◯ 過去世の業因が“真理”の暗示で消えた治験例

 

 

 

 

アメリカにエドガー・ケイシーという、自己催眠して“無”の境涯にズーッと入っていって、“人の宿命”が記録されている世界に還(かえ)って行き、

 

 

 

「お前は、前世に於いてこういう生活をしておったのであるから、現世でこういう運命を受けているのだ」ということが判る宿命通の人があって、

 

 

 

その人の指導を受けて色々の病気が治ったという記録がある。私はこのケイシーの宿命通の話を『女性の理想」という本に紹介したことがありますが、そのなかに、

 

 

 

或る子供が、幼い時から寝小便を垂れて、十七年間も寝小便が治らないで、もう相当立派な青年になったのですが、まだその寝小便が治らない。いままでそれを治すために、色々のことをやったが駄目であった。

 

 

 

こんな心理学的方法も用いた。その青年の寝しなに、恰度熟睡(ちょうどじゅくすい)に入りかける境目のときに、親でも誰でもいいが、その青年の枕許(まくらもと)に坐って、耳に近く口をつけて、“あなたは神の子であるから、決して寝床で小便を垂れないのである。

 

 

 

小便がしたくなったら、必ず眼が覚めて、そしてお便所へ行くのである。お便所へ行くまでは決して小便は洩(も)れることはないのである”―

 

 

 

こういう意味の暗示の言葉を、五分なり十分なり繰返し、“本当にそうだ”という確信をもって念じながら耳許で聞かしてやると、時にはー回の暗示で治る人もあるけれども、

 

 

 

一週間又は二週間位続けると、必ず治るのが普通の場合なんですけれども、この青年にはそんな暗示をいくらやっても、どうしても効果がなかった。

 

 

 

それで仕方がないので、当時宿命通で有名だったエドガー・ケイシーのところへ行って、「どういう原因でこういう寝小便が起っているのであるか」といってお尋ねした。

 

 

 

そうすると、ケイシーは精神統一状態に這入(はい)って、やがてこう言った。―

 

 

 

「この青年は過去、何代か前の生れ変りに、どこかフランスに生れていて、そのときはキリスト教の牧師をしておった」それは中世時代で、ヨーロツパの中世時代には、キリスト教の暗黒時代があって、巫女(みこ)を虐殺した時代がある。

 

 

 

巫女というのは霊媒(れいばい)のことです。巫女に靈が憑(うつ)って来るのを、「悪鬼に憑(つ)かれたる者である」とみとめ、悪鬼は神に敵対するものであるから殺すことが神意に叶うというので殺したのであります。

 

 

 

“悪鬼が憑く”という話は『新約聖書』にも次の如き出来事が書かれてあるのです。「豚に悪鬼が憑いているのを、キリストが戒(いまし)め給うたならば、その豚が海の中へとび込んで行って群をなして死んでしまった」

 

 

 

などというような聖書の記録もありますものですから、靈が憑いている巫女は悪鬼が憑いているのであるから、それを征伐(せいばつ)するのは神様の御心であるというので、そういう者は殺すべしとて、その死刑執行役を当時キリスト教の牧師がしておったのです。

 

 

 

その時代の死刑執行というのは、“縛り棒”というのがあって、棒に巫女を後ろ手に括(くく)って、彼女を“縛り棒”に縛りつけて棒もろ共、人間を川の水の中へジュウッと押し込んで浮かべないようにして、窒息させて殺してしまうのです。

 

 

 

そういう巫女の死刑執行の方法をやっておったのであるが、その死刑執行係の牧師をつとめていたのが、この現在寝小便癖の治らない青年の前生である。

 

 

 

かれは人を水の中に沈めて、ビショ濡れにして人を殺した過去世の業因の結果として、いまかれが再び地上に生れて来た時に、自分が寝小便を垂れて、毎日、排尿の中に浸ってジメジメとした生活をせんならんようになってるのは、そういう前生の報いであると―と、そういう宿命通の判断であったのです。

 

 

 

そしたら、この寝小便はどうしたら治るかと尋ねると、ケイシーは、この青年の眠りに入ったときに暗示を与えると宜しいといって、別の暗示の言葉を処方してくれた。

 

 

 

その暗示には、小便のことはなんにも言わないのです。今まで“小便したくなったら眼が自然に覚めて便所へ行く”などという暗示をしたけれども、それは効かなかったのですが、エドガー・ケイシ―の指示によると、次のように暗示することを教えたのです。

 

 

 

「あなたは神の子であって完全であって、未だ罪を犯したことはないのである。お前は、いつも、会う人毎にその人のよろこびになることを深切にしてやるところの素晴しい良き青年である。

 

あなたは、善良な神の子であって、常に、人々の幸福のためになる善きことや、深切なことを行じてやるのがあなたである。それを自覚せよ」と。

 

 

 

こういう“神の子”の真理を暗示し、念ずるように教えられて、たったー晩その暗示を行っただけで、十七年間寝小便垂れが続いておったのが、そのまま治ってしまったという治験例を発表しているのであります。

 

つづく

 

 

谷口雅春 著 「無限供給の扉を開く」

 

 

 

 

 

★ だいたい寝て1時間以内が良いようです!明日試験という時母親が子供の耳にかけ算の九九を聞かせて100点とった話とかたくさんありますね!医学博士の徳久先生も誰も褒めてくれないので、自分を褒めるテープを自分で作り寝しなに聞いたと笑わせながら話されました。私は真理のテープを聞いてよく寝ました。