私の乳ガンは左乳房の乳首下に3cm程の硬い凝りがあり、その周りを柔らかい液体が取り巻いていた。だから結構大きい。手術はこの乳腺に出来た凝りを乳首周辺丸ごと取るものだ。
転移は脇の下にあるリンパ節から始まるので、リンパ節を取るのがセオリーだそうだ。でも、リンパ節を取った場合は、腕のむくみや感染に弱くなる。腕のしびれや動きが不自由になる。また、力が無くなる等の問題が起きる。
少しでも切除部分を減らすために核医学検査をした。これは乳房に微量の放射線を発する薬を注射する。2時間程してから撮影し、放射線をはなっているリンパ節を見つける。これはガン細胞が到達している証拠で、このリンパ節を切除することにすれば、転移していないリンパ節は残すことができる。
手術台に横たわり、点滴をセットした後マスクを口と鼻にあてがわれる。ゆっくり呼吸をしながら数を数えた。四つまでは数えた記憶がある。
担当医が私の名前を呼ぶ声に目をさました。無事に終わりましたと言い残し、私の家族への説明にむかった。看護師に手術時間を聞くと、1時間20分位だという。まったく痛みもなくあっけなく手術は終わった。