逃げ水」もうこの字面だけでご飯3杯食えます。あっこんなこと言ったらパン派の七瀬に怒られちゃうか。

そんな冗談は置いといて、僕の大好きな逃げ水についていろいろ書いてみたいと思います。音楽的素養も文学的素養もまるでないなりに、感じたことを書くだけですのでご了承を。







いい曲ですよね、ほんと。なんか知らんけど好きになっていました。ライブで聴いたら好きすぎて着席します。たぶん。










まずピアノのあの特徴的なイントロ、そしてそれを追随するかのように音量を増していく電子音のビート。もうここから幻を追いかけるこの曲のテーマを感じることができます。

さらに電子音の海の中にアコギが一定のメロディーを添えることで夏の爽快感まで醸し出しちゃってるんですよ。気持ちエェ。贅沢すぎませんこれ。







日差しに切り取られた
市営球場から聞こえてくる
ひと夏の熱狂は
どれくらい風が吹けば醒めてくのか?


めちゃくちゃ「」の中にいる描写なのに、「どれくらい風が吹けば醒めてくのか?」って問いかけてる主人公はどこか遠くから眺めてるかのように感じます。

歌割りは与田桃を支える白西が素敵。僕個人の感想で余談なんですけど、この頃から白西の声って2人のハーモニーというより、「1人」の人間の声かのようにシンクロして聞こえるようになってきてた気がしてすごい好きです。


自分の声が
他人のように響くよ
客観的過ぎるのだろう
いつの日からか僕は大人になって
走らなくなった

ほら、やっぱり主人公はどこか遠くから見てる系だった。しかもその客観性を持った自分にも気づいてる。

あと結構個人的に推しポイントなんですけど、「大人になって〜」の所でなんかこう体が浮くみたいな感じになりません?強い盛り上がりじゃないけどふーっと浮かび上がってくるみたいな。
そう、転調です。この曲こんなとこで転調して、でも聴き手はなんとなくしか気づかないような仕掛けなのめちゃくちゃオシャレじゃないですか?!?!



それでいてそこからぐわーっと高まっていく…………




そこに唐突のドビュッシーの「月の光」、あの誰もが耳にしたことがあるワンフレーズがぶち込まれる。

なんだこれ(笑)

こんな曲普通じゃないだろ(笑)

高まってきたそれまでの勢いとかせっかく転調したのを意にも介さずふっと止めてしまう。しかも「月の光」そのものの曲本編と違うキーだし。
いや何してくれてんだよ。

最高じゃねえか(笑)

突然流れ出す「月の光」に空気を変えられ、呆気に取られている間にも曲は進みサビはやってくる。



ミラージュ 遠くから見た時
道の向こう側に水たまりがあったんだ
近づいたらふいに消えてしまった
目指してきたのに
どこへ行った? あの夢



さっきの「月の光」の衝撃なんてまるでなかったかのように「ミラージュー」ってすーっとサビが来るわけですよ。
歌詞的にも、遠くから見てた夢(水たまり)を追ってきたのに、いざその場までたどり着いたと思ったらそれは幻想だったと。夏の炎天下に現れる「逃げ水」、いわゆる蜃気楼だったと。主人公も幻に翻弄されているのがまざまざと浮かびます。
ポップなサウンドなのに寂しさをどことなく感じるのもこのサビの不思議な、でも僕の大好きなポイントです。






芝生のスプリンクラー
過ぎるその季節を止めようとする
半袖を着た女は
カーディガンをいつ肩に羽織るのか?

2番では夏がすぎていく様を感じられます。過ぎ行く季節に抗うかのようにスプリンクラーは動き、周りをわざわざ冷やそうとする、そんな情景が見えてきます。

歌割りが1番と違って、ワンフレーズを歌うメンバーのグループは同じなんですけど、ずらしていますね。2番の歌い出しの秋元・生田・衛藤の声めちゃくちゃ良くないですか?この3人のところ凄く聴き心地がいいです。ちなみに1番だとBメロの最初のとこがこの3人です。


やりたいことは
いつもいっぱいあったのに
できない 理由探してた
君と出会って 青春時代のように
夢中になれたよ


僕は具体的に落とし込むために、ここの解釈としてむりやり、(夏に)やりたいことはいっぱいあった、だとみて聴いています。もちろんわざわざ季節を限定する必要も無いですけれども。

ここで主人公が追ってきたのは「」だったと分かります。「」と出会ったことで主人公自身に確実ななにか変化があったと謳っています。

ここでまた例の如く「月の光

なんだよさっきより音バカでかいし割れてんじゃん(笑)

そう、この1番と2番の「月の光」の音の変化が「ミラージュ」の存在を明確にしているのでは?

1番より大きく、かつ音が割れている、、、ひょっとして近づいている?「ミラージュ」に近づいている?そんなふうに聴こえて来ません?


ミラージュ僕がみているもの
それが真実でも幻でもかまわない
今確かに 僕の目に映るなら
逃げてしまっても
追いかけたい この恋


そしてそんな「月の光」を経て、主人公の気持ちは固まったように思えます。吹っ切れたのかな。どちらにせよ迷いなく「」を追うことを決意したようです。


大事なものはいつだって
あやふやな存在
手を伸ばしても何も触れられない
でもそこにあるってこと
信じるまっすぐさが
生きてく力だよ

ここのスピード感たまんないですよねぇ。決意したら最後、猛ダッシュで駆け出した感じ。
あと、なんならここがメッセージの全てを歌ってるとまで僕は思います。言いたいこと全部詰めちゃったぞ!


ミラージュ 遠くから見た時
道の向こう側に水たまりがあったんだ
近づいたらふいに消えてしまった
目指してきたのに
どこへ行った? あの夢


ラスサビの入りってそれまでのサビの入りとちょっと違うのはすぐ分かります。ラスサビの「ミラージュ」のところで静かなのは今まであった「月の光」の名残みたいなものなのでしょうか。1番や2番の入りにあった特徴的なドラム?の音もずらして「見た時〜」のところに収まってるように聴こえます。

ここ良いよね〜(笑)なんかいいよね〜(笑)

歌詞を見てみると、1番と全く同じ歌詞です。でもなんかちょっと違うイメージを受けるのは気のせいでしょうか。少しだけ前向きなった主人公の姿が感じられます。それもやっぱり曲全体を通して彼の追ってきたもの(水たまり、ミラージュ、夢、君)に近づいているからなのかもしれません。なーんて。





総括すると僕もこの曲の持つどこか不思議で、でも自分のことのようにも感じられる、掴みどころのない魅力に取り憑かれてるみたいです。人ってやっぱり幻とかそういう見えそうで見えない、手が届きそうで届かない、そんな要素に弱いんですかね。

あ、でも歌衣装の鎖骨とか見えそうで見えないどころかガン見えのとことかめっちゃ好きだよ(笑)可愛い(笑)


今年も逃げ水聴けるといいなぁ