昔、彼に「貴方は大きな仕事で成功する時に、必ず事故に遭う。だから今、一度お祓いに行った方が良い」と言ったことがある。
ちょうどまた大きく仕事で上手く行きそうな時だったからだ。
結構酷い交通事故に遭うので、今度はどんなことになるかたまったもんじゃない、と思ったから言ったのだ。
彼は驚いた顔をして「そんなこと、」と言ったけれど、思い当たったに違いない。
お参りに行こうと言うわたしにそれでもそんなことは信じたくないらしく抵抗していたが、
とうとう「任せるから行ってきて」と言った。
え、わたし!?
わたしが行ったって、本人じゃないんだし。
でも、言い出したら引かない人で、それでも少しは気になるらしく「任せた。頼んだよ。」と頼まれてしまった。
人は何かを得れば何かを失う。
良いことがあれば悪いこともある。
でも、彼はそれが極端だった。
とんでもない大きな成功をした。
そして死んでしまうかのような事故に遭った。
2度も。
彼のことについては、割りに早くからそれに気づいてさり気なく助言をしてきた。
でも、さり気なくでは気づいてくれないのではっきり言ったのだ。
2度目の時に確信したから、次なんてとんでもないと思ったからだ。
彼についてはそう思ってたけれど、わたしは今頃になって形は違うけれど自分もそうだと気づいた。
本当に今更で笑っちゃうけど。
わたしは、大事な人と出会う度に それまで1番信頼していた人を失っていることに気づいたのだ。
彼に会って親しくなっていった時に、それまで1番の理解者だった友人を失くした。
次に、琵琶を始める時に心底心酔していたお箏の師匠を失くした。
これは大きくて、これまでのどんな男に裏切られるより傷が大きかった。🤣🤣🤣
それでも、その後のわたしの音楽的に手に入れたものを考えたら琵琶を始めて良かったのだ。
彼とわたしはよく似ていて、人生の波も浮き沈みが似ていたから、その運が似ていてもおかしくはないのだが、
自分のことってそのくらい気がつかないものなのだな。
彼がそうだったように、わたしにも微塵の後悔もないけれど。