こんばんは!サヨナラヒットです。
第101回高校野球選手権埼玉大会・4回戦、浦和学院 vs 浦和実の観戦記です。
すでに名実ともに全国区の浦和学院ですが、今大会はノーシード。創部当時は別として、春、秋共にベスト8にも入れなかった年は私も記憶にないです。しかし、鳴りを潜めているようで、やはり注目のチーム。今大会Aシードの浦和実との対戦は大変興味深いですね。
浦和実は県内では私学の強豪校としていい年もありますが、甲子園への道は開けてません。今年のチームは秋は準決勝で春日部共栄に敗退。春も決勝で同じく春日部共栄に敗退。しかし、王者春日部共栄にしか負けていない今年のチームは甲子園を狙える位置に来ました。2年生の本格派・豆田とリリーフの三田の必勝パターンが確立し打線も4番・竹内を中心に勝負強いです。
この4回戦屈指の好カードは、浦和実・豆田と浦和学院打線が最大の注目となる試合となりました。
◎ 7月20日(土) 県営大宮公園球場
浦 和 実 000 110 000 2 H7 B4 E1
浦和学院 000 000 000 0 H2 B7 E1
実)豆田
学)下薗-伊藤-美又-永島
本塁打)竹内(実)
ロースコアの接戦となったこの試合ですが、浦和実が中盤までに挙げた2点を守り切って5回戦進出を決めました。
何と言っても浦和実・豆田の好投大きかったです。力のある速球を武器に、強打の浦和学院をたった2安打に抑え三振も8個奪って完封。とにかく素晴らしいの一言に尽きます。ここまで浦和学院が打てないは想像してなかったですね。
一方の浦和学院は最後の夏も早い段階で敗退。シートノックなど観ていても例年と遜色なかったほど高いレベルでまとまっていたと思いましたが、打力がもうちょっとという感じはしました。
それでは試合経過です。
浦和学院の先発は左腕の下薗。キレのよい速球と変化球のコンビネーションで打ち取るタイプの投手です。5回途中2失点したところでマウンドを降りましたが、調子はよい方だったと感じました。
4回3分の2を投げて、被安打5、奪三振4、与四死球1、失点2。ホームランを打たれた球も低めの球でした。失投という失投はあまり無かっただけに、好投が惜しまれますね。
浦和実の先発は豆田。今大会背番号20ですが、実質エース的存在ですね。秋季大会で観戦したときはキレのよい球にコントロールのよい投手という印象でしたが、この夏はその速球に馬力が加わって成長の跡が伺えるのが嬉しいですね。
強打の浦和学院相手に被安打2、奪三振8で完封。与四死球7と荒れ気味ではありましたが、それが結果的によかったかもしれません。浦和学院打線がストレートを狙っていて、それを打てないというのもあまり見たことないですね。
立ち上がりから投手戦の様相を示したこの試合は序盤は予想通り両チーム3回までは無得点の立ち上がりとなります。
しかし均衡を破ったのは浦和実。4回表1死から、4番・竹内が低めの変化球を振り抜くと打球は弾丸イナーでレフトの頭上を越え、そのままスタンドイン。浦和実が1点を先制します。
1点を先制した浦和実は5回にもチャンスを迎えます。1死1塁から2番・松村が放ったショートゴロは2塁ホースアウトとなりますが、併殺を狙った一塁への送球が悪送球となって、打者走者は一気に3塁へと進みます。
2死3塁と思わぬかたちでチャンスが舞い込んだ浦和実は、このチャンスに3番・長谷川がライト前にタイムリー。2-0と貴重な1点を追加します。
浦和実・豆田の前に四死球で走者を出すものの、力のある速球を打ちあぐねる浦和学院。試合は2-0で浦和実リードのまま9回を迎えます。
ここまでたった1安打の浦和学院。それでも点差は2点。なんとか強豪校の意地を見せたいところです。
粘る浦和学院は9回、先頭打者の5番・徳弘が死球で出塁すると、1死から代打の1年生・三奈木が三遊間をライナーで破るヒットを放ち1死1,2塁。長打で同点の場面を迎えます。
最終回はさすがに球威に衰えを感じた浦和実・豆田でしたが、1死1,2塁のピンチも後続を打ち取って完封勝利。浦和実が2-0で強豪・浦和学院を破って5回戦進出を決めました。浦和実は豆田、三田と好投手が強力なので甲子園も見えてきた試合だったと思います。
最終回2死、1,2塁で浦和学院・上薗のライトへの大ファールの時は本当に興奮しましたね。逆転サヨナラスリーランかと思いました。今年の観戦では一番のゲームとなりました。
※5回戦に進出した浦和実は、市立川越に4-5で敗退。ちょっと驚きの結果でした。浦和実が浦和学院に勝った時は、甲子園出場は浦和実有力と思いましたけど、高校野球はやっぱり分からないですね。