こんばんは!サヨナラヒットです。

 東京六大学野球の春季リーグ戦も終盤を迎えました。第6週では6勝1敗、勝ち点3で首位を並走する明治大と慶応大の直接対決があり、まさに天王山という言葉が相応しい一戦となりました。

 1回戦は明治大が森下の好投もあって、慶応大を5-2で下してまず1勝。立場上は優位に立った感じで第2回戦を迎えました。一方の慶応大はこの2回戦を落とすと、明治大に優勝に王手をかけられてしまいます。ここは本当に落とせない一戦となりました。意地を見せたいところですね。

 それでは観戦記です。

 ◎ 5月19日(日) 明治神宮球場

 慶 応 大 000 101 000  2  H10 B2 E1
 明 治 大 040 000 00X  4  H3 B4 E0

 慶)佐藤-津留崎-増居-木澤-高橋亮
 明)竹田-伊勢

 本塁打)竹田(明)
 三塁打)渡部遼(慶)
 二塁打)喜多(明)、郡司(慶)、福井(慶)

 明治大が2回裏に9番・竹田の満塁ホームランの4点を守り切って4-2で昨日に続き勝利。勝ち点4で単独トップとともに優勝へ王手をかけました。

 明治大はたったの3安打も2回の裏にその3本を集中。まさに値千金の一発がピッチャーの竹田に出るという驚愕の結果は慶応大のダメージも大きかったと思います。慶応大は4回から毎回安打も竹田-伊勢の投手リレーの前に追いつくことが出来ず悔いの残る敗戦だったと思います。

 うーん、前週で東京大に大苦戦のあった明治大ですが、強いと思われた慶応大にも連勝。どっちが本当のチーム力なのか分かりませんが、負けないチームであることは確かなようです。


P1260565

 明治大の先発は竹田。この春は安定感を買われて第2戦の先発を任されていますね。ストレートのキレはそこそこですが、縦の変化球も含め制球力が高く大崩れしない投手です。

 この日は5回を投げて、被安打4、奪三振3、与四死球1、失点1。ピッチングも合格点ですが、とにかく2回に自ら満塁ホームランを放ったのにはビックリしました。履正社高でセンバツ準優勝時は6番を打っていたので、打撃も非凡なものを持っているようですね。

P1260576

 慶応大の先発は左腕の佐藤。少し予想外ではありました。1年生の時のような剛速球とキレのあるスライダーで相手をきりきり舞いしていたイメージとは程遠かったような気がしました。怪我上がりでまだ本調子ではないからでしょうか。

 この日は制球が安定しない中で3回3分の2を投げましたが、何といっても一発に泣いたこの試合だったと思います。

P1260585

 両校優勝をかけた大事な一戦は早くも2回に動きます。明治大は2回裏1死から、5番・喜多がレフトオーバーのツーベースを放ち1死2塁と先制のチャンスを迎えます。続く6番・松下の内野安打で1死1,3塁とし更にチャンスが拡大した明治大ですが、7番・西山は三振に倒れてツーアウト。チャンスは潰えたかと思いましたが、8番・西野は四球を選びツーアウト満塁となります。

P1260589
P1260592
P1260595

 ここで迎える打者は9番の竹田。ここで思いもよらぬことが起きました。9番・竹田が強振した打球はレフトポール際に高々と上がり、なんとこの打球はフェンスを越え満塁ホームラン。この2回でまさかの4-0という予想外の試合展開にちょっと驚きでした。

 明治大応援席の大歓声と、スタンドのどよめきが一気に押し寄せる神宮球場に久しぶりに体が痺れましたね。

P1260599

 このままでは引き下がれない慶応大は、4回表に2番・渡部遼が右中間へスリーベースを放つと、3番・中村がセンター前に弾き返してまず1点を返します。

P1260606

 さらに慶応大は1死後に5番・正木のヒットと竹田の暴投で1死2,3塁と詰め寄ります。しかし、6番・嶋田がファーストフライ、7番・田中凌はファーストゴロに倒れ、ここは竹田が1失点で踏ん張ります。

P1260640

 中盤打線が明治大投手陣を捉え始めた慶応大は6回表にはこの回から代わった明治大・伊勢を捉え、1死から4番・郡司がレフト線へツーベース放ち1死2塁とします。

P1260647

 5番・正木が三振に倒れ2死となりますが、6番・嶋田はライト線へポテンと落とす技ありのツーベースを放ち2塁から郡司が生還。4-2とじわりと詰め寄ります。

P1260649

 さらに続く7番・田中凌がセンター前に弾き返し2塁から嶋田がホームを狙いますが、センター丸山の好返球に阻まれ本塁タッチアウト。慶応大は2点差に詰め寄るものの反撃のチャンスを自ら潰します。
 明治大はこのプレーが大きかったですね。

P1260684

 明治大は2番手の伊勢が6回から毎回安打を許すものの、要所を締めて1失点でしのぎ、明治大が4-2で1回戦に続き勝利。勝ち点4となって優勝へ王手です。

 4-2の2点差で終盤に入った段階で森下投入も考えられた試合でしたが、最後の最後まで伊勢投手任せた明治大のベンチの意図を知りたかったですね。やはり信頼といったことでしょうかね。よく踏ん張りました。

P1260693

 たった3安打で勝利は近年の明治大らしい試合でした。守り勝ちってところですね。

 優勝の行方は明治大があと1勝、もしくは慶応大が1敗した時点で明治大優勝です。いよいよ明治大は今週末の第7週で法政大と対戦しとにかく1つ勝てば優勝です。