こんばんは!サヨナラヒットです。

 第68回全日本大学野球選手権・準決勝の第2試合、佛教大と東海大の観戦記です。

 佛教大は1回戦からの登場で、八戸学院大、愛知工大、東北福祉大に勝って準決勝へ進出しています。特に昨年の覇者・東北福祉大を破った準々決勝では3点のリードを許しますが終盤見事に逆転。サヨナラで東北福祉大を破って勢いに乗ってます。

 一方の東海大は同じく1回戦からの登場。立命館大、宮崎産業経営大、大阪商大と3試合全て1点差で勝利。圧倒的な強さは感じませんが、接戦に強い当たりに伝統の底力を感じます。

 初の決勝進出を目論む佛教大と過去4度の優勝を誇る東海大。どちらが決勝に進出するか楽しみな一戦となりました。

 ◎6月16日(日) 明治神宮球場

 佛 教 大 000 023 010  6  H14 B3 E3
 東 海 大 000 300 010  4  H8  B3 E2

 佛)中山怜-木下
 東)山崎-松山-小郷-原田

 本塁打)野嶋(佛)
 二塁打)野嶋(佛)、木岡(佛)、岡田(佛)、串畑(東)、石井(東)

 3点をリードされた佛教大でしたが、5回に野嶋のツーランで反撃の狼煙を上げると、6回には敵失に乗じて逆転。佛教大は8回にダメ押しの1点を挙げると、9回のピンチも2番手の木下が東海大の反撃を凌いで初の決勝進出を決めました。

 佛教大はヒット14本に犠打が5。高い攻撃力で東海大を圧倒した感じです。また、2番手の木下の好投も大きかったですね。最終回自らのエラーで血の気の引いた顔色にも見えましたが、本当によく踏ん張りましたね。

 東海大はエラーで一気に逆転を許す甘さも見えて敗退。エラーで取られた点はなかなか返せないですね。

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 両チームのスターティングメンバー。佛教大は知識がありません。東海大は1番・千野、3番・杉崎、7番・長倉、8番・宮地が4年前の夏に東海大相模が優勝した時のメンバー。また、4番の海野はプロ注目の捕手ですね。注目しましょう。

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 東海大の先発は3年生の山崎。本格派の投手です。佛教大の活発な打線相手に苦しい内容でしたが、4回3分の2で失点2は打たれた割にはよく抑えた印象です。

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 佛教大の先発は中山怜。コンパクトなテークバックからキレのよい球を投げる投手ですね。4回に4連打を喰らい3失点したところでマウンドを降りましたが、3回までは被安打2で非常によい内容でした。

 4回は不運な当たりがヒットになったりツキも無かったように思いますが、東海大の機動力にちょっと振り回された感じは残念でした。

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 初回に2死満塁のチャンスを逃した佛教大は0-0で迎えた4回表に先制のチャンスを迎えます。この回先頭の5番・木岡が右中間を破るツーベースで無死2塁のチャンスを掴みます。続く6番・坪倉の当たりはサード頭上を越えるヒット。無死1,3塁。チャンスは更に拡大します。

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 このチャンスに7番・森本はレフトの浅いフライに倒れ1死となりますが、佛教大は8番・前田の時にスクイズを敢行。しかし、3塁ランナー木岡は東海大の好守に遭い本塁で憤死。

 決定的なチャンスを迎えた佛教大ですが、この回も無得点に終わります。

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 ピンチを凌いだ東海大は4回裏1死から、5番・藤井が内野安打で出塁すると、6番・植村がヒットエンドランを成功させ1死1,3塁と先制のチャンスを迎えます。

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 このチャンスに7番・長倉が先制のタイムリーを放ち東海大は1点を先制します。

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 さらに東海大は8番・宮地もタイムリーで続いて2点目を挙げます。攻撃の手を緩めない東海大は続く9番・高田が犠牲フライを放ちこの回計3点。3-0と東海大がリードを広げます。

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 東海大優位の試合展開となると思いましたが、佛教大はその流れをすぐに食い止めます。佛教大は5回表に1死2塁から、3番・野嶋がライトスタンドへツーランホームラン。3点を先制された佛教大でしたが、すぐに2点を返したのは流れの中で大きい一発でした。

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 5回表に3-2と追い上げた佛教大は6回表に6番・坪倉がヒットで出塁すると、ここから東海大に思わぬミスが連発します。

 7番・森本の送りバントがサードの悪送球を誘い、無死1,2塁となると、佛教大はさらに8番・前田にも送りバント。しかし、なんとこの打球処理をピッチャー・松山が一塁へ大悪送球。この間に塁上にいた2者が生還し佛教大はまさに棚ボタ的な2点を挙げ逆転に成功します。

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 勢いに乗る佛教大は、1番・八木が1死3塁のチャンスかられると前ヒットでこの回3点目。5-3とリードを2点に広げます。八木はこの試合4安打と大活躍。好調佛教大打線を引っ張りましたね。

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 その後8回に1点ずつ取り合って6-4で迎えた9回裏の東海大の攻撃。2死2塁となって2番・串畑の打球はピッチャーゴロ。ゲームセットと思いましたが、このなんでもない打球を、ピッチャーの木下が一塁へ悪送球。東海大は2死1,3塁と思ってもないチャンスを迎えます。

 ちょっと佛教大・木下の顔色に血の気が引いたような印象があり、どうなるか分からない展開でしたが…

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 ここで東海大・小松の打球は三塁線を襲う痛烈なライナーでしたが、佛教大のサード・森本がこの打球を横っ飛びでダイレクトキャッチ。超ファインプレーでゲームセット。

 まさに劇的な幕切れとなって、佛教大が東海大を6-4で降して決勝戦へ進出しました。

 残塁11でスクイズ失敗もあった佛教大ですが、送りバント5つを成功させた堅実さに加え、14安打と活発な打線は目を引きました。2番手で登板した左腕・木下の好投も大きかったですね。

 東海大はなんと言ってもエラーが全てでした。いつも思いますが、エラーで失って点を取り返すのは本当に難しいですね。

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 東海大キャッチャーの海野。なるほどドラフト候補のことだけありました。フットワークは軽快ですし、肩も強いですねー。セカンドへの送球は糸を引くような綺麗な球筋が素晴らしかったです。

 サヨナラヒットが観た今年のアマチュアのキャッチャーでは№1ですね。