『変奏曲』★★★★✩✩
作:姫野カオルコ
戦前、戦後、現代、未来………4つの時間軸を生きる双子
カオルコさんがインスピレーションを受けたのは、親戚の方が女学生だった頃の話。
まだ戦前、辺鄙な村の学校に通っていた男女の双子。
ふたりとも背が高くて、抜きんでて成績が良く、お金持ちだったようだけど、いつもふたりとも寂しそうにしていた。
転校して誰もゆくえを知らない、というとこも想像力を掻きたてる。
本の中では、ふたりは華族で、姉の洋子は男っぽいからだつきを気にしている。
章によって、姉の洋子視点、弟の高志視点で書かれていて、それぞれの心情がわかる。
読みやすくて、なかなか面白かった。
ただ、牡蠣のくだりがどうしても受け入れられなかった。
(借りた本だったのだけど100ページに丸がついていた。ただの栞代わりなのか、気に入った部分なのか)
双子というのは何かしら人に神秘的なイメージを持たれやすいと思う。
細胞分裂が始まったときから、からだができあがるまで同じ腹の中で育った存在。
双子にだけある特別な絆。
それはどういう影響を及ぼすのか。思考も似るし、お互い分かりあっている。メレンゲがあれほど酔いしれたのもわかる。
男と女でひとつの体を共有したアンドロギュノス。
弓使いの双子の神、アポロンとアルテミス。
男女の双子は前世で結ばれなかった恋人の生まれ変わりという言い伝え。
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