リニアステッピングモータは、回転運動ではなく直線運動を生成するために設計されたステッピングモータの一種です。以下にリニアステッピングモータの構造的特徴を説明します。

1. コイル(Coils):
   - リニアステッピングモータは、複数のコイルを持つ電磁石で構成されています。
   - 一般的には2つのコイルが使用され、これらは通常直交する方向に配置されます。
   - コイルはモーターのステータ(Stator)に巻かれており、電流が流れることで磁場を生成します。

2. ライナーモータ(Platen):
   - リニアステッピングモータの動作を実現するために、ライナーモータと呼ばれる可動部品が存在します。
   - ライナーモータは、モーターのロータ(Rotor)とも呼ばれ、磁性体で構成されています。
   - ライナーモータはモーターのステータに沿って直線的に移動し、コイルの磁場と相互作用することで推進力を発生します。



3. 歩進角(Step Angle):
   - リニアステッピングモータは、ステップ角として表される動作単位を持ちます。
   - 一般的には、ステップ角は非常に小さく、ミリラジアン(mrad)単位で表されます。
   - ライナーモータはステップ角ごとに正確な直線移動を行います。

4. ステータ(Stator):
   - リニアステッピングモータのステータは、コイルを保持し、磁場を生成します。
   - ステータには磁性体が使用され、モーターの構造と磁場の形成に重要な役割を果たします。

5. ポジションセンサ(Position Sensor):
   - リニアステッピングモータは、位置制御が必要なアプリケーションに使用されることが多いため、ポジションセンサが組み込まれる場合があります。
   - ポジションセンサは、モーターの位置や移動量を検出し、制御システムにフィードバックします。

これらの構造的特徴により、リニアステッピングモータは直線運動を高精度かつ制御可能な方法で実現することができます。応用分野では、高精度な位置制御や移動制御が必要な場合に使用されます。