【ブルートパーズ/Blue Topaz】
Mimoso do Sul,Espirito Santo,Brazil
トパーズといってすぐに連想されるのは、『智恵子抄』の「レモン哀歌」です。
ちょうど多感な中学生の頃に高村光太郎の詩集が気に入っていて、
「そんなにもあなたはレモンを待つてゐた」から始まる「レモン哀歌」を今でも暗唱できるほど。
そのトパーズを銀河標本室に加えるのもいかがなものかと思っていたのですが、
青ならレモンの香気を比喩した「トパアズいろ」ではない……ということで、
あえて銀河標本室には青いトパーズを展示することにしました。
一般にパワーストーン用ブルートパーズとして流通している青色がきれいなものは放射線を照射して変色させたものです。
トパーズは和名が黄玉ということでもわかるようにレモン色(実際はそれより茶色や橙色に近いのですが)です。
この標本はそんな中でも珍しい天然のブルートパーズです。ブルーといっても極めて淡い色ですが明かりや角度によってきれいな水色に見えるときがあります。
いろいろためしたところ、直射日光を遮った窓辺の明るいところで、午前中に、白いものの上で眺めると青色がきれいでした。