そもそも、セルロイドという単語に極度に反応してしまうのは、ここから始まったのだと思います。
山田勇男という人が作った映画。
若い頃(最近、このフレーズ使うの、、、多いかも)、なんだかわからないけど好きなものがありました。それはふとした瞬間に浮かぶイメージだったりすることが多いのですが、その、何だかわからないものをたくさん内包している芝居や小説などを好んで選択していました。まあ、それが趣向ってことなのかもしれません。
たまたま知り合った、幻冬舎のTさんと呑んだ席で、その時にTさんがプロモーションをしていた映画と出逢いました。それが山田勇男監督の『アンモナイトのささやきを聞いた』というもの。フィルムの中で使われている「模型の街」や「鉱物採集」、
「水晶」や「ゼンマイ仕掛けのアンモナイト」。「螺旋」、「観覧車」、「幻燈会」。みんな自分の《世界》のものでした。
そんなものたちを総合すると「セルロイド」のイメージになります。
先日、店の常連の諒哉くんが、映画作りに参加しているということで、ぜひびん博士に出演をして欲しいと相談してきました。店にあるPCでそのサイトを開いてみせてくれました。表示された画面になんだか山田監督作品の匂いを感じました。
とりあえず、博士に伝言し、その件についてはすっかり忘れていたのですが、例のタコシェで、諒哉くんが関わっているという映画の主演をつとめる少年のポストカードを発見しました。
再度、その映画のサイトをじっくり見ると、
Special Thanks 山田 勇男
………やっぱり。
その後、すぐにその映画『星の葬』の監督、高遠瑛さんに会いました。
会ったというより、諒哉くんに頼んで、無理矢理、店に連れてきてもらったというほうが正解です。
世間は狭いのか。
あるいは、同じものを求めている人間は、自らが気づかぬうちに発するパルスに共鳴して引き寄せ合うのか。
何とも不思議な縁を感じるのでありました。
>>>星の葬サイト