産後クライシス・・・
NHKが番組で取り上げてから雑誌などで話題になっています。
産後、女性のホルモンバランスが崩れたり、子どもをもつことで2人の関係が変わったりと様々な要因の中で、夫婦仲が悪化することを言語化したものです。
言葉になると顕在化するというのは世の中の常ですが、私たちも「これって産後クライシス?!」という状況を経験しました。
私の視点から描きましょう。
我々は4人の両親が住む地元から離れて、双子と夫婦で地方都市のアパートに暮らす核家族です。夫は典型的な日本のサラリーマン。午前7時に出勤し、帰宅は子供たちが寝静まった午後9時~10時頃。私はいわゆるばりばりのキャリアウーマンでしたが、双子の出産を機に産休・育休に入っています。今住んでいるところには友達も親戚もいません。
男女雇用機会均等法など’遠い昔の物語’という20歳代の私たちは夫婦共働きや家事・育児の分担は「当たり前」という感覚で育ってきました。
私も当然のように夫は家事・育児を担ってくれるものだと期待していました。
しかし、フルタイムで働く夫と一日中家にいる私との家事育児の分担バランスは超不均衡(当然ですね)。私は帰宅後に食事を作って待っていました。これは私にとってすごく頑張っていることの一つでしたが、食事後に皿を洗ってくれないことはまだしも、バッグが 床に置かれていること(子供が触ったりなめたりする)、帰宅が遅いことにもイライラしてしまいました。子供のおむつの替え方やたまに積極的にやってくれる洗濯の干し方ひとつにも気に入らないでキレてしましました。
「私は子供を産むことでキャリアを犠牲にしたのに!どうしてあなたには失うものが何もないわけ?!」
「育休さえ取らない臆病もの!私の身にもなってみろ!」
「普通の専業主婦はママ友とランチを楽しんでるけど、私は双子のママ。そんなことできないし、ランチに行ったとしても自分の蓄えから捻出してるのよ?これをどう思ってる?」
「子供が夜に泣いても起きないなんて信じられない」
「居酒屋に行けるわけ?私は子供ができてから飲みになんて行けないんだから!」
「息つく暇さえない状況の中で夕食を作って待っていることをありがたく思え!」
等々。。。
吹きだまりのようになった感情を帰宅した夫に向かってぶつけまくりました。夫はうんうんとうなずいたり、解決策を提示したりしてくれましたが、全然会話がかみ合いませんでした。ちなみに、後になって「毎日怒りをぶつけられるから、正直、帰宅するのが憂鬱になるような時もあった」と告白してくれました。
さあ、どうしてこんなに二人の関係がこんがらがってしまうのでしょうか。どうして愛し合って結婚したはずなのに憎み合ってしまうのでしょうか。問題を解きほぐしていきましょう。
妻は「世の中は男女平等を前提として成り立っている」と信じて生きてきましたが、結局、仕事をやめたり休んだりして支払われない家事育児に参加する大半は女性です。この事実をまざまざと見せつけられ、何とも言い尽くせない不安と絶望感に襲われます。24時間言葉の通じない子供たちに向き合って’孤軍奮闘’していると、孤独と怒りに直面します。子供は目を離せないし、予期せぬハプニングがたびたび起こります。授乳と睡眠不足、一日中抱っこしていることによる体力の限界は精神をむしばみます。一方で、自分の時間を確保したり子供を預けて楽しんだりしても、なぜか「子供を放ったらかしにしている自分は母失格なのではないか」と意味のない罪悪感にさいなまれます。子供が寝てから茶わんを洗っていると、被害者感情、ネガティブな感情におそわれ、その感情は夫への批判という形に変わっていきます。「そうだ、悪いのは全部夫だ!」「あいつのせいで私はこんな状況に追い込まれてるんだ!」と・・・。
夫はできる限りでこの状態を回避しようと解決策を考えて挑むようです。
「皿を洗いたくなければ紙皿にすればいい」「掃除なんてしなくてもいい」「子供が泣いても、しんどかったら放っておく時間があってもいいじゃん」など、策を次々と提示します。早く帰宅できるように努力したり、おむつの替え方の改善方法を考えるかもしれません。
しかし、乳児を持つ妻は実は「解決策」なんて求めてません。実は。
私はこれに気づくのに結構時間がかかりました。
じゃあ何を求めているのか???
そう、夫のねぎらいの言葉と感謝の気持ちを期待してるんです。
家事育児の負担はうれしいですが、たとえ夫がどんなに育児家事に参加しようとしても、「完璧にやる」なんて無理ですし、自己流でうまくいっている妻の目線からすると、粗が目立つので、どこまでいっても欠点が目についてしまうでしょう。
以上、いろいろと書いてきましたが、妻と夫がとれる対策として以下のようなことが挙げられるのではないかと思いました。
妻は
▽そもそも家事をすることが大変ならば、家事は基本的に「しない」方向で考えていく→機械化、アウトソーシングをフルに活用しましょう。シルバー人材センターにお願いすれば家事ヘルパーさんは時給1000円程度でお願いできます。
▽育児もメリハリをつけて。いや、手を抜こう!→一時預かりやベビーシッター、実家を最大限利用しよう
▽大人でも長時間ずっと一緒にいるとストレス。自分の子供といてもそうなのだ。いや、子供もママとずっといるとイライラするんだろう、と理解することから始めよう
▽妻は夫に過度に期待しない。期待するからがっかりするのだ
▽妻は感情を整理して、夫に本当は何を求めているのかを言語化して、提示せよ。言わないと分からないことが多すぎるのがこの世の中の常。あなたの要求はきっと夫に半分も伝わっていない
夫は
▽妻に「こうしたら?」「ああしたら?」と解決策を提示しない
▽妻に期待しない。家事と育児は基本的には支払われない労働。一種のボランティア活動なのだから
▽「頑張ってるね」「いつもありがとう」「君は世界一のお母さん、世界一の妻だ」と賛美の声を届けよう
▽できる範囲で育児家事に参加する「姿勢」を見せよう。実際にやるとなおgood
▽仕事やつきあいの飲み会などに対して、「断る力」を身につけよう
どうして夫婦になったんでしょう。二人で協力してよりよい生活を築いていくためですよね。二人いれば、喜びは2倍に、悲しみは2分の1に。いがみ合ったり批判しあったりしても、生産性ゼロです。
子供が大きくなるにつれて新しい問題も次々と現れてきます。そんな中で、頼りにできるのも、同じ問題を共有できるのは、夫婦だけです。
私も日々、努力したいと思います。乗り越えて頑張っていきましょう。
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