イソトレチノイン内服治療

その”にきび”あきらめていませんか？

イソトレチノイン治療

「さまざまな保険診療を試したけれど、ニキビが改善しない…」
膿腫を伴う頬や顎のニキビは難治性とされており、保険診療の抗生剤や塗り薬で多くのニキビは改善しますが、年単位で保険診療を行っても治らない場合があります。膿腫を伴うニキビはその一つです。
そんな重度のニキビに悩む方へ、当院ではイソトレチノイン治療をおすすめしています。

イソトレチノインとは？

アクネトレント（イソトレチノイン）はビタミンAの一種です。
皮脂の分泌を抑え、アクネ菌への抗菌効果、抗炎症効果に優れているため、特に重度のニキビ治療に効果的です。
商品名はアキュテイン（Accutane）、ロアキュタン（Roaccutane）、イソトロイン（Isotroin）などさまざまですが、すべて主成分はイソトレチノインです。
日本を除く多くの国々で、重症ニキビの治療方法として広く一般的に使用されています。

イソトレチノインのニキビへの効果

1. 皮脂分泌を減らす
皮脂腺を縮小させて皮脂の分泌を抑えます。これにより、ニキビの原因菌であるアクネ菌が定着できず、抗生物質よりも効果的にアクネ菌の数を減らします。
2. 細胞を正常化
皮脂腺細胞や表皮細胞に働きかけて正常化を促します。皮膚細胞が正常に機能することで、皮膚の角化を抑制し、毛穴の詰まりを防ぎます。
3. 抗炎症作用
免疫反応を正常化し、過剰な免疫反応によるニキビの炎症悪化を防ぎます。この抗炎症作用により、ニキビの炎症を和らげる効果があります。

内服期間と治療期間について

内服期間
アクネトレント（イソトレチノイン）は通常、0.5〜1.0mg/kgの用量が推奨されています。
当院ではイソトレチノイン（アクネトレント）20mg錠を1日1回から始めます。
（※体重によっては、1日40mgから始めることもあります）
当院で用意しているカプセルは10mgと20mgの2種類です。例えば、体重50kgの患者様の場合、0.5mg/kgで計算すると25mgになります。この場合、20mg/日または30mg/日で服用するかは、患者様に合わせて調整しています。

治療期間
治療期間は4〜6ヶ月間です。効果が弱い方や累積投与量を増やしたい方には、1〜2ヶ月の追加内服をおすすめしています。
※イソトレチノインの再発防止や寛解状態を維持するため、累積投与量は120〜150mg/kgが推奨されています。
治療開始後1ヶ月間は、一時的なニキビの悪化が見られる場合がありますが、平均して2〜3ヶ月で改善します。
1クールの治療終了後、最低でも2ヶ月（できれば4ヶ月）の休薬期間を取ります。
再発が見られる場合は、休薬期間後に再受診いただき、2クール目の治療を検討します。

治療のゴール
イソトレチノイン内服治療は、ニキビが完全に消失するまで続ける必要があります。
そのため、5ヶ月間の内服で治癒していない場合は、1ヶ月の追加内服を行います。