最近イライラが収まらない時がある。あの日の朝も夫に対してイライラが止まらなかった。あれは夫の仕事で夜中に電話がかかってきて、目が覚めてしまい、そのまま眠れなかった日だ。夫が悪いわけでもないのに腹が立ち
「夫さんにイライラする、優しくできない」
と正直な気持ちをそのまま伝えた。夫は寂しそうな顔と、すまなそうな顔をして理由も聞かずに仕事に出かけていった。すまなそうな顔をするのは心当たりがないわけではあるまい。そんな時は帰りにデザートでも買ってくれば私の気持ちはおさまると、それを過去に何度も伝えたはずなのに、夫は普段通り手ぶらで帰ってきた。
夫は私が何を言っても、玄関を出たらそんなことはすっかり忘れるだろうし、傷つきもしない。
私もずいぶんと身勝手なことを言っているのだから、夫もそれでいいのだ。
でも「優しい気持ちになれない」と口に出して言ってしまった夫に対するこの気持ちは、夫の帰宅時、顔を見ると蘇ってきてしまった。夫は私の言葉のダメージなどいっさいないのに、ブーメランとなって私に嫌な気持ちが戻ってきてしまった。やり場のないこの気持ち、デザートさえあれば静まるものを。
なんとまあ、身勝手な・・・
軽はずみな気持ちで、相手に嫌な言葉はかけないようにしよう、と思ったのである。
あの日の朝、夫に伝える言葉としたら
「夫さんにイライラする、優しくできない」
の中に隠された
あなたの仕事の電話で夜中目に覚めてしまってから、眠れなくなってしまった。隣で気持ちよさそうに寝息を立てている夫さんにイライラしてしまったので、デザートを買ってくれてもいいんじゃない?いいえ、私はそれくらい権利を主張してもいいはずだわ。
という理不尽な思いも、言葉も全て飲み込んで
帰りにデザートを買ってきて
とだけお願いすればよかったのだ。
嫌味を言うくらいなら相手にどうして欲しいのか、それをだけを伝えた方がうまくいく。そう思った朝である。
最近のお気に入りのデザートはハーゲンダッツの林檎のカラメリゼ。
口の中に入れた時、脳内にしあわせホルモンが出ているのではないかと思う美味しさ。精神安定剤として効果が高い分、依存性が高いので、過剰摂取に注意である。
あと、「デザートを買ってきて」ではなく、今の私なら「ハーゲンダッツの林檎のカラメリゼを買ってきて」と、欲しいものはハッキリ伝えた方がより幸せな近道である。と思う。それから売っているお店も教えてあげてるとなおいいかと。
自分で買ってこいよ!
失礼いたしました。