世界に衝撃が走った11月8日の土曜日、フィギュアスケートのグランプリシリーズ中国大会の男子フリーの6分間練習中に日本の羽生結弦と中国のハンヤンが接触するというアクシデントが起こりました。


若い2人の10代のスケーターは、接触事故というアクシデントにもかかわらず、その後フリーを滑走。最後まで競技をやり終えたのですが、このことについて色んなところで世間の論議を引き起こしました。


このことについて、ジョニー・ウィアーとタラ・リピンスキーさんがNBCのOlinpicTalkの中で話していたことについて、記事を追ってみました。

→元記事http://olympictalk.nbcsports.com/2014/11/11/yuzuru-hanyu-han-yan-collision-tara-lipinski-johnny-weir-figure-skating/

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ジョニーウィアー、タラリピンスキーがフィギュアでの接触事故について語る


2度オリンピックに出場したジョニーはかつてジュニアの試合での練習中では、いつも他の選手と接触していたという。1998年のオリンピックチャンピオンであるタラ・リピンスキーも6分間練習の間に他の選手のスケート靴が太ももをかすったことを思い出していた。

土曜日の中国大会で起きたことは、2人のスケーターが互いにぶつかり重症を負ったというだけでない衝撃を2人に与えた。


オリンピックチャンピオンで世界チャンピオンの羽生結弦は、6分間練習という通常は5人か6人のグループで同時に行う練習で、このグランプリシリーズのフリープログラムのウォームアップをしていたところだった。

彼は氷に背を向けて後ろ向きに滑り、ターンの瞬間に、彼の進路に中国のハンヤンの姿を目にした。羽生は衝撃から守るため、辛うじて彼の腕を前に出す時間があった。

羽生とハンは氷上に倒れ、自分の顔を手で覆った。ハンは自分で立ち上がり、氷の外へ出た。羽生は1分間の間、医療班がやってくるまで、あごや首に血を流しながら氷の上で横たわっていた。


「それはとてもショックだったよ」とウィアーは火曜日の電話インタビューで語ってくれた。「はじめは、ただ、ショックだったんだ。2人が心配だった」

2人はそれから一度氷から離れて診察を受けると思われた。その間、ハンはリンク横の床で横たわり、羽生はリンクから離れた椅子に座ってた。


2人ともこのアクシデントがあった試合を棄権しなかった。報告によると、羽生は2度のオリンピックメダリストであるコーチのブライアン・オーサーと帯同していた医者によって、脳震盪の症状が見られなかったということが明らかにされた。

報道関係者によると、オーサーは「今はヒーローになるときではない。自分の健康を大切にするべきだ」と羽生に助言をしたが、羽生は試合にでることを決めたという。


「なんらかの頭部外傷やそのほかの部分で危険なことがあれば、彼は絶対に滑るべきではなかったわ」とリピンスキーは言う。「でも、彼ら(コーチ陣)が彼にゴーサインを出したのであれば、私はコーチのその判断を信じます。私が過去に戻ってタフな競技者に戻ったとしても、自分がが同じようにできたとは思わないわ。とても疲れ果ててしまって、様々な身体的な症状をコントロールできていないでしょうね」

ハンはアクシデントの45分後にフリーを滑った。試みた4回転ジャンプでは転倒し、ほかのジャンプについてもいくつかのミスをした。羽生はその直後に、頭に医療用テープを巻きながら演技を行い、5回のジャンプの転倒があった。

フリーの演技後、氷から降りる時には、羽生はオーサーの手助けが必要なほどだった。「しっかり息をし続けないとダメだよ。いい?ボードにつかまって」とオーサーは彼に言った。


報道関係者によると、「明日には交通事故にあったような痛がでてくるだろう」とオーサーは後に述べている。下顎を針で縫い、頭をホチキスで止める必要があった羽生は翌日、車いすに乗って日本へ帰国したこの月曜日(11月10日)に日本フィギュアスケート連盟は彼は全治2~3週間であることを発表した。

試合の後、ハンはウィアーにだいぶ良くなっていると話したという。


フィギュアスケートで起こる接触は、近い場所でスケーター達がハイスピードでジャンプやスピンをしなくてはいけない6分間練習において共通の課題となっている。

ウィアーはアクシデントは、自分のホームリンクで、彼が国際的な実績を持つ選手として成長していくにつれ、経験の少ない選手とリンクを共有するときにしばしば起こっていたという。


普段スケーターが練習のために同時に練習をするときには、今、誰が使う音楽が流れているのか、どのスケーターがより大きな試合の準備をしているところなのかといったところで練習の優先権が変わるようになっている。

しかし、今回の中国大会のような国際試合の6分間練習のなかでは誰が優先かを決めるものはない。どのスケーターも世界で最強最速なのだ。


「狭い空間のなかで、みんなすごく入り込んで集中しているもの」とリピンスキーは言う。「衝突があれば感情的に動揺してしまって、通常に行うべきスケジュールや空間が奪われてしまう。一度集中が切れてしまうとすぐに元に戻すことほぼ不可能よ」

ウィアーは6分間練習のウォーミングアップを「6匹のbull(雄牛)が氷の上のスペースで戦い、押し合っているようなもの」と言い、それが道路を走るところをリンクにナビゲートしているようなものと例えた。

「自分が別のスケーターの進路を読み違えたり、自分が読み違いをされたり。または予想外にタイトにターンをしてきたり。スケーターは生身の人間だから、人にぶつかって打撲すれば、それらは全て自分にも帰ってきてしまうものなんだ」と彼は言った。

ウィアーは、国際スケート連盟に、6人の選手を3人のグループに分割して5分ずつ互いに練習する必要はないが、ウォームアップの時間を6分から10分にしてほしいと述べた。

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6分間練習の方法の見直しや、国際大会には医師を帯同させるルールが必要ではないかなど、色々な意見が出ていましたね。日本チームの日本人ドクターがいれば、脳震盪ではなくみぞおちに衝突して動けなかったなど、羽生くんももう少し詳しい身体の情報を伝えたりできたのではないかと後になり思った所がありました。
強行で滑ったことについては、他の選手にも影響があったし、コーチの進言を受け止めなかったことが信頼関係にでも響いたらと心配していましたが、タラリピンスキーの「彼(ブライアン)の決断なら信用に値する」という言葉があの時の現場がテレビで見るより冷静だったのかなと思えるほどとても印象に残った言葉でした。

1番関心のあるところは、彼がNHK杯にでるかどうかという事だと思いますが、どんな決断をするのか、待ちたいと思います。

ハンヤン来週のフランス杯に出る気でいるようで…心配ではありますが、一日も早く身体が回復するようにと祈ります!