私と父は、良い関係だったと思います。

家族なので、好きとか嫌いとかを考えていたわけではありませんが、なんとなく一緒にいた方が自然だと思える関係でした。

私が部屋の掃除をしたときには、
「お〜すごい綺麗になってるさ」と声をかけ、次の日にはダンボールに積まれた本を、父の運転するトラックで一緒に近くのリサイクルショップに持って行くのでした。

父のいらなくなった靴もいれて1000円ほど(ほぼ父の靴代)手に入った父と私はその日たまたま止まっていたキッチンカーで少し良いアイスの入ったクレープを2人で食べて、今は亡き愛犬と散歩し自宅へと帰りました。



父が亡くなって、嫌とほど、家族とも決して全ては共有できない苦しさを感じました。友人、同僚なら気遣ってはくれますが、なおさら共感はしづらいと思います。

ただ、共有できない苦しさもある一方で、これは私だけの痛み、その中に私と父だけの思い出があったりもします。

そう思えば、この苦しさごと、少し大切にできるような気がする日もいまは時々あります。