とうとう降っちまった。
今年の初雪は11月30日でした。
子供のころはあんなに嬉しかった雪も
今では・・・。
 

ということで、寒い。

ずーっと寒い。

 

 

さて、職場の話。

雪の日の夕方に初めてやって来た生徒さん。

ビギナーの下のクラスなので

英語はほとんど話せない。

 

 

60くらいかと思っていたら

50歳だった。穏やかなお顔をされていたけれど

発語も少ない。しわが深く刻まれたお顔。

民族的な帽子をかぶって

それが彼の誇りですら感じられた。

ただ彼はずっと歯を手で隠して、微笑みをするものの

私を直視することはなかった。

 

 

勉強意欲はあるのだけれど

教育を受けたバックグラウンドがないためか

筆圧も弱く、記憶力も弱く、言語の壁も精神的疲弊も

自尊心の低さも見受けられる。

 

 

Asylum Seeker(難民申請を求めて母国を離れ、イギリスの滞在許可を待っている人)で

やって来たけれど最近Refugee(難民申請許可が下りて合法的に滞在できる)になった。

それと同時に滞在先のホテルからいきなり追い出されホームレスになったらしい。

ユニバーサルクレジット(生活保護)はもらえるようになるが、自力で家を探さなければならない。

がしかし、大家さんの多くはこのユニバーサルクレジットを嫌う人が多いし、

英語ができない彼らにはとても厳しい状況だ。

こういう生徒さんがかなり多くなった。

 

 

それを知った担任の先生と私は大慌て。

なにかできることはないか、と

上司に聞いたり、情報を集めたりとバタバタ。

しかし今の状態では友達のお家を転々として

道端で寝ないようにするしかないらしい。

私たちができる限りのことはしたけれど

直接的なサポートはできない。

 

 

 

色々考えさせられる。

悩みは尽きないけれど

雨風しのげるお家はある。

ご飯だって困っていない。

子供達も元気で4人で幸せに暮らせている。

生徒さんの悩みを聞くたびに

今置かれている状況に感謝する日々。

 

 

特に最近のこの極寒の中

お願いだから誰も凍死しないで欲しいと思うのだった。