sawakaoのブログ
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あたりまえの思い遣り


五年前、公演後舞台裏の何気ない写真ですが、なんだか好きな一枚です。

今日は韓国と日本合作の舞台稽古でした☻
久しぶりなのに、前と変わらない懐かしく温かい雰囲気が立ち込める中での楽しくも課題一杯頂いた稽古でした。

演出、脚本を手掛けるイジェサンの舞台に初めて出演させて頂いたのは、竹島問題が浮上した時期。韓国で日の丸が焼かれた翌日に韓国に乗り込んだ記憶があります。

何が起こるかわからないから、君たち日本人特に女性は一人で夜は外出しないようにと言われた記憶があります。その言葉に違和感を感じたのもつかの間、韓国側の出演者やスタッフの方の中には、恐らく複雑な気持ちで私たちたちを迎えていることも肌で感じながらの創作関係が始まりました。でも創作を通して、互いに心が通いあい、稽古や舞台の後に、言葉を超えて楽しくお酒を飲んだ思い出ばかりがたくさんあったりします。

イジェサンから頂く舞台は戦争と平和をテーマにされたファンタジーな内容が多く、済州島では南北に分かれ島民の大虐殺が起こりたくさんの屍が残されているという河原にて、日韓でパフォーマンスをしたこともありました。初めてそのような悲劇を知らされましたが、身を持って戦争がもたらす傷の深さ、余波の恐ろしさを知らされた思いがしました。

何故日本人の私に声をかけてくださるんだろう?と思うこともありましたが生と死の狭間を踊るのだと大野一雄の生き様から舞踏の精神を学んだ私が、自分で結んだ人とのご縁は、戦争が引き金で起こる悲劇の余波が人々にどんな苦痛や犠牲もたらすか、人としての普通の思いやりを持ち続けることがいかに大切か、問いかけ突きつけ考えさせる体験を伴うことがよくあるなと感じます。

今このタイミングで彼らと、日本で舞台を共にできることも、大切なご縁だと感じます。
未来に向けて、お互いの幸せな時間がこの先も続くよう、祈りをこめて、楽しく&精一杯舞わせていただきます☻