どこへ行っても熊の話が出るので、「そうだ、宮沢賢治に『なめとこ山の熊』というのがあったっけ!」と思い出し、読んでみた。
猟師の小十郎は熊を撃って、その場で解体して肝を取り出し、皮を剥いで川で洗って、町の荒物屋に売りに行くんだ。
そして荒物屋の旦那に「安くても良いから買ってくれ」と、哀願する。
「んーん、やるせないなあ」
肝は分かるとしても(薬効がすごいらしいから)、熊の皮なんて買う人がいたんだろうか。
ところが、どうやら敷物としては高級品だったらしい。なにしろ、絨毯なんかない時代だからねえ。
と、そんなことを思った。
まあ、いろいろの読み方、解釈があるようだが、これがとりあえずの感想。

