「さんしゃく」見てくれて、コメントくれてありがとうございます！

今回は前回もらった「桃太郎の猿の人生の裏側」をテーマに作った作品を朗読しました。
どうでしたか？楽しんでもらえたら何より！作ったかいがありますよー。

そして「痩せた？」「ちゃんとご飯食べてる？」と心配してくれてありがとうございます。
安心してください、ちゃんとまかない食べてますよ！
他にも走ったり筋トレしてるので必然的に痩せるわなー(笑)まあ痩せたくてやってるので「痩せた？」コメントは結果が出てるということなので嬉しい！

さて、次回はどうしようかな？どんなテーマで作ろうか…

そんな次回は10月21日(水)15:30～です。お楽しみに！
SPは28日です。お楽しみに！

今回朗読した「桃太郎の猿の人生」の台本です。

昔むかしあるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯をしに出かけました。

するとおばあさんの目の前に大きな桃が、どんぶらこ･･･どんぶらこ･･･と流れてきました。おばあさんはその大きな桃を持ち帰り包丁でスパッと切ってみると、なんと中から、それはそれは可愛らしい男の子･･･ではなく猿が出てきました。
おじいさんとおばあさんは一瞬ビックリしましたが、その後は猿を我が子のようにたいそう可愛がりました。猿のワガママに何でも答える溺愛っぷりです。

猿が体を痒そうにしてたら毛繕いしてあげたり、大好きなバナナを買いに軽トラで片道2時間かけてスーパーに行ったり、なけなしの年金から5万円のお小遣いをあげていました。

そんなある日、いつものようにおばあさんが猿を寝かせるために昔話を読み聞かせていた時です。
おばあさんが読み終えると、猿は急に怒り狂い家から飛び出してしまいました。
･･･おじいさんとおばあさんは訳もわからず慌てふためいていました。もしかすると、さっきまで読み聞かせていた「さるかに合戦」が気に入らなかったのかもしれません。

それ以来、猿が帰って来ることはありませんでした。

では一体、猿はどこで何をしているのでしょうか？猿は行くあてもなくさ迷っていました。人間とは一緒に暮らせないと感じ、他の猿との暮らしを求め森へ行きました。
が、ずっと人間と暮らしていたので猿を見るのは初めてです。なので猿は、猿見知りをしました。
なので皆と馴染めず、森からトボトボ出ていきました。

(あれからどれ程歩いただろうか？ここ何日、何も食べてない。このままじゃのたれ死んでしまう…。
どうしてあの時、カッとなって家出なんかしたんだろう？･･･でも気にくわなかったんだ！猿が悪者だなんて…)

その時、一人の青年が猿に話しかけてきました。
「やあ、僕は桃から産まれた桃太郎。よろしく！」

(名は桃太郎というらしい。背中にはデカデカと桃太郎と書いてある旗を背負っている。なんて自己主張の激しいやつだ。…ん？一緒にいるのは犬か？なんで犬がいるんだ？こいつのペットか？)

「実は、この桃から産まれた桃太郎。島の人たちの為に鬼退治をしようと思い仲間を集めているんだ。君も一緒に協力してくれないか？」

(はあ？何言ってんだ。まだ青臭いガキが鬼退治だと！？)

「ハッハッハ、心配するのもわかるよ。でも大丈夫！なんてったって僕は桃から産まれた桃太郎だからね。それにすでに仲間第一号がいるんだ。ほらっ、この子がそうさ。」
桃太郎は犬を指して言った。

(確かに仲間を募るのは得策だ。だが、犬は気に食わん。こいつ［犬猿の仲］という言葉を知らないのか？
てかそもそも［犬猿］という言葉自体気に食わん！どうして犬が先なんだ。猿を先にしろよ！［猿犬の仲］にしろ！そして今回もだ。なんで犬が先に仲間になってるんだ。なんでいつも2番手なんだよ！！)

「･･･そうだよね。急だからビックリしたよね。この桃から産まれた桃太郎、謝るよ。
でももし協力してくれるのであれば、この僕、桃から産まれた桃太郎を拾ってくれたおばあさんが作ってくれた、きびだんごをあげようではないか。」

(･･･え？それだけ？…バナナは？…金は？)
俺は口をポカーンとした…。

「あれ？おかしいな。協力してくれないのかい？弱ったな…さすがにきびだんごだけじゃダメか。
犬は即答だったのにな。」

(ウソだろ！？犬…お前、マジでか！？)

犬は一生懸命、電柱にマーキングしている。

すると桃太郎が顔を近づけヒソヒソと喋った。
「犬には内緒にして欲しいのだが、君だけ特別に報酬をあげよう。鬼は島の人たちから沢山の金品を巻き上げて皆を苦しめている。だから僕は鬼を退治して盗られたものを皆に返したいんだ。そうすれば、また皆笑顔で楽しく暮らせる。

すると、皆僕たちに恩を抱く。そしてそのお礼にと僕たちに金品をくれるはずだ。
君にはその中から20%。いや、30%あげよう。」

(40%！)

「･･･わかった！40%あげようじゃあないか！決まりだ。一緒に行くぞ、猿。」

こうして俺は鬼退治に協力することになった。

しばらく歩いていると、商店街に着いた。そこはいろんな人、いろんな店、そしていろんな匂いがある。肉に魚、果物、ラーメンにギョーザ･･･
雑食の俺にはたまらないぜ！

すると桃太郎が一つの店を指した。あそこに協力してくれそうな奴がいる匂いがする。と言ったのは、ペットショップだった。

「おっ！さっそくいいのがいた。こいつを仲間にしよう。キジだ！」

(キジ！？なんでキ･･･いや待てよ、鬼はタッパがデカイよな。だったら空を飛べるやつは重宝する。･･･こいつ意外と考えてるのか？)

桃太郎は無事、キジを6900円で買いま･･･いえ、仲間にしました。

「犬に猿にキジ。まあ、これくらいで大丈夫だろ！よしっ。さっそく鬼ヶ島へのフェリーのチケットを買いに行くぞー！」

(おい、ちょっと待て！どうやって鬼を倒すんだ？何かプランはあるのか？)
と必死にジェスチャーで伝えたら…わかってくれたらしい。

「それなら大丈夫さ、猿。とっておきの秘策がある。そえだな、今説明しておこう。その方がみんなもイメージトレーニングできるからな。

まず犬。犬は鬼に向かって大声で吠える。鬼がひるんだ隙に塩をまくんだ！
すかざず猿は鬼たちの足元に大量の画鋲をバラまく。
そしてキジは痛がっている鬼たちの目ん玉をくちばしでえぐるんだ！

フッ･･･完璧だ。」

どこがだ。ツッコミどころが多すぎて吐き気がする、

「よし。ついに勝負の時がきた。みんな気を引き締めて行こう。島の未来は犬、猿、キジ、そしてこの桃から産まれた桃太郎の手にかかっているんだ！

行くぞ。僕達の戦いはこれからだー！」

･･･その先は、皆さんもご存知の通り、無事鬼たちを退治し島は本来の明るさを取り戻しました。

猿は桃太郎から約束通り報酬として40%の金品をもらいました。そのお金でしばらく会っていない、おじいさんとおばあさんに、今までの感謝の気持ちと、謝罪の気持ちを込めて、新築のバリアフリーの家とレクサスを買ってあげました。
猿は少し照れくさそうに2人にあやまりました。2人はニッコリと優しい笑顔で猿を力いっぱい抱きしめました。

こうして2人と1匹は元の幸せな生活に戻りましたとさ。

めでたしめでたし･･･。

沢田寛弥

モンキーDo