私は窓から明かりの漏れた部屋で過ごすことを余儀なくされた。
落ち着かない。
元々私は神経質な方だったので、部屋にいるときでも夜は完全に
カーテンを閉め、明かりが漏れないように普段から気をつけていた。
何故だか分からないが、夜はカーテンをキッチリ閉めないと
外から何者かが見ているのではないかと不安になるのだ。
ベッドに寝る時だって、シーツの柄がちゃんと
整列していないと気になって仕方がないので
シーツの柄が反対になっていないかなどを細かく気にする方であったのだ。
そして枕カバーに直接頭を置くことが出来ない私は
いつも枕にタオルを敷いて寝ている。
そういう変なところで神経質が発揮されている私だ。
そして今、私はテレビなどを観て気を紛らわそうと思ったが
どうしても窓が気になって、窓から外を眺めることにした。
外は暗い。
山に住んでいるので、周りの明かりもほとんどなく
暗い。
遠くの街の明かりがうっすら見えるくらいである。
眺めていると、ふと外が明るくなった。
明るくなったといっても
家に取り付けてある防犯のライトが光ったのだ。
すると目の前に黒い物体が浮かんでいる。
キタ!
ついに奴らがやって来たのであった。
そこで私は動じなかった。
「人間かなんなのか分からない物体でも防犯のライトは光るんだ」
そんなことを考えていた。
そして黒い物体は目の前をヒュルっと通り過ぎて私の部屋の中に侵入してきた。
侵入してくると同時に人間の姿カタチになった。
人間のカタチにはなったものの
顔や髪の毛などはなくただ人間のカタチをした黒い物体なのである。
奴らは私の部屋に入り込んできたが、特に私に何かをするわけでもなく
ただ私の周りをヒュルヒュルと動いていたのだった。
「ジッとしていれば大丈夫」騙し屋が言ったその言葉が私の脳裏をよぎった。
私はジッとした。
何も起こらなければ良いけど。と思いながら。
すると、ひとつの黒い物体が私の腕をつかもうとした。
私は腕を振りほどき一回転してみた。
そうまるでバレリーナのように。。
するとその瞬間、部屋の壁に
ボッと黒い穴が出現した。
黒い
奴らは私がバレリーナのように一回転したのに呆気に取られて気付いていない。
たぶん、この瞬間を逃せば私は奴らに連れて行かれてしまう。
そんなことを一瞬のうちに考え
私は、ためらうこともなくその穴に入ることにした。
逃げ込むようにその穴に入る私。
それに気付いた黒い物体が咄嗟に私をつかもうとした。
私は腕をつかまれる。だが私は火事場の馬鹿力を発揮して
黒い物体を振りほどいた。
入った瞬間、私は後ろを振り向かなかった。
この穴に入れば大丈夫。そう思っていた。
その穴に私は体を入れ込んだ。
瞬間、
周りがファーとものすごい光に覆われて
私も意識は何処かへ飛んでいった。
To be continued...