ああ

あの頃に 戻りたいとは言わないが

もう一度

ただ一度だけでいい

あの日の風を感じたい

あの日の

上海へ飛ぶ飛行機から 七色に染まる1つの雲を見た


とても珍しい 見事な 光と空気の奇跡


この世界は まるごと奇跡だ


私が今 空を飛んでいることも


眼下のただ1つの雲が七色に染まるのも


奇跡が奇跡を生み 幾重にも織り重なる


その大いなる営みの中 翻弄され続ける私たちは


奇跡に意味を見出す


雲海に顔を出す富士も 彼方まで続く雲の海溝も


自分に何か訴えかけているのではないかと


しかし奇跡は奇跡でしかなく


途方もない大いなる流れに乗り


自由に そして無秩序に


私たちを押し流す


抗う必要などない


君がいるから私の世界は鮮やかで



君がいるから全てに意味を見いだせる



君がどこにいても



君は僕の太陽