「原発被害 進まぬ救済 東電補償 のらりくらり」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011101802000036.html
昨日の東京新聞の「こちら特報部」に記載してあった記事である。
この中で、被害者が東電本店に訪れたときに「速やかな補償をお願いしたい」との要望に対し、
応対した東電副社長は「国の指針に従って補償金をお支払いしたい」
「国の指針に入らないものはどうなりますか」重ねて被害者が尋ねると、
「国の指針に従って払います」と返答。
その後、参加者が東電に質問をぶつけても、のらりくらりと返答する。
被害者のコメントは以下の通りだ。
「知り合いがいうんだよ『東電は相手は中小企業だと思って、なるべく引っ張って金を出さないようにしてつぶれるのを待ってんだよ。つぶれるまで行かなくても、苦しくなって相場より安い補償金を望むだろうと考えている』ってとにかく東電のペースでやっていたらこちらがまいってしまう」
以上のコメントで記事を締めている。
「国の指針に従って行います。」
いつから東電は地方公共団体や国の機関の一部になったのだろうか?
東電で働く人は公務員ではないはずだ。
東電は株式会社である。そして、東電で働く人間は会社員だ。
株式会社であれば、経営理念というのがあるはずだ。経営理念があり、経営理念に基づいて事業計画があり、事業展開する。そして、日々の業務の結果として、財務諸表等があり、バランススコアシート等に反映されるのではなかろうか?
東電のHPにいって、東電の経営理念を確認した。
エネルギーの最適サービスを通じてゆたかで快適な環境の実現に貢献します
- 「経営理念」は、「私たち東京電力グループが、世の中に存在し、企業活動を行うのは何のためか」という存在意義を示したものです。
- 「ゆたかで快適な環境」とは、「便利でくらしやすいだけでなく、心豊かで、自然とも調和した持続可能な社会」と考えています。
- 私たち東京電力グループは、お客さまや社会のニーズを先取りした、電気を中心とするさまざまなサービスをお届けすることで、そうした環境の実現に向け貢献していきます。
すばらしい経営理念である。
そして、この経営理念から、被害者からの質問をのらくらりと交わし、被害者からの切実な質問に対して、「国の指針に従って払います」と返答するなど言語同断の企業行動ではなかろうか?
青臭いとか、理想論だ!とか言う声が聞こえてきそうだが、自ら立てた経営理念に相反する企業行動のため、打撃を受け、衰退していった大企業は、思い起こせば、過去にたくさんあるのではなかろうか?
経営理念に照らせば、東電は被害者に対して口が裂けても「国の指針に従って補償します」なんてことは繰り返し言えないはずだ。それと同時に、近々にやるべきことを明確に示しているのではなかろうか?
当たり前のことである。
残念ながら、その当たり前のことができなくなっている。
