往時の偏狭固陋な国学者などは、此日本ばかりが、神国のやうに考へて居た。これはイスラエル民族どもが、自分ばかりが、神の選民であると思惟し、エホバの神は、イスラエルばかりを、守護するやうに考へたのと、同じやうな偏見と言はねばならぬ。さういふ片贔屓をする神様ならば、須らく世界の戸籍から除名して仕舞ふべきである。古事記には、神皇産霊神が少彦名命を遣はして、常世の国を経営せしめたと、記載されて居るではないか。常世国は外国である。神の眼からは、日本もない、外国もない、只各国をして、其天賦の職責性能を、発揮せしめんとせらるるのみである。

『出口王仁三郎全集』第1巻,高木鉄男,昭和9. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1138033