これからは学術的な話題も連載してまいります。

まずは私の専門のひとつであるリウマチについてお話いたします。

リウマチは医学用語では関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis:RA)といいますので、私たちはRAと呼び合っています。
これに対して膝の加齢性変化として有名な変形性関節症はOsteoarthritis:OAと呼んでいます。



RAは膠原病のひとつで、関節内の滑膜(かつまく)に炎症がおこり、やがて軟骨や骨が破壊されてしまいますので、
RAと診断がついたら骨破壊を起こさせないためにすぐに抗リウマチ薬であるメトトレキサート(MTX)の投与を開始します。もし、抗CCP抗体の値が高ければさらに強力に骨破壊を抑える生物製剤を使用することをお奨めしております。

診断と治療がきちんとなされれば寛解(痛みや腫れがなく、炎症反応も陰性の状態)を維持することが可能ですし、
寛解が長期に維持されれば薬剤投与をやめても寛解を維持できる完全寛解となることも可能です。


次回は、膠原病についてお話いたします。