数年前から流行りのマインドフルネス瞑想というのがあるが、これはおそらく上座部仏教のヴィッパサナー瞑想がもとになっている。

 

 

仏教的思想を簡略化し、カジュアルにすることでビジネスマンにはやらせることを目的としているはずだ。

せっかくこういった形で現代の人にわかりやすく伝えると説いた仏陀のムーブが起こっているので、しっかり原理の解明を現代風かつ可能な限り科学的に試みようと思う。

 

 

 

1.瞑想の目的

 心の安寧を目指す。つまり、現代風で言うとメンタルを鍛えて一流のビジネスパーソンになる、ということだ。

 

 

2.行ううえでのエッセンス

 一つの動作、よく使われるのは呼吸に焦点をあて、それ以外の感情や衝動、五感の入力があった時に、それに関してただ実況すること。かゆい、と感じたら「かゆいと感じている」と実況。心に不安を感じたら「今不安が生じている」と実況し、ただそれを観察し、それ以上思考しない。仏教で「受」という。

 

 

3.原理の解説

 2であげた「受」で、ただあるがままの状態を見つめ、思考を止めている。これは、恐怖や不安といった感情のループを止めるための脳の筋トレと言っておく。

 脳のニューロンは、シナプスのつながりが、感情をつかさどる部位や報酬系によってつなぎ変わることで回路を作っている。その回路は、繰り返されるほどに強化される。トラウマや緊張、恐怖、怒りといった感情が生じてループが生じる時、これは脳が興奮状態にあり、その興奮状態によってそのシナプスのつなぎ変えが起こり、その繋ぎ変えと興奮が収まるまでの繰り返しの反復思考によって強化された回路ができてしまう。

かつてはこれによって恐怖などで危険な場所や行動を避けることができたが、命の危険が少ない現代においては、人間関係など必要のないところでこれが発生してしまう。

そこで、興奮状態に陥った時、もしくは何かしらの悪い情動が発生したときのループを止めるための回路を生成するのがこの瞑想である、と仮説を立てる。

 

プログラムで言うと、

function BreakLoop(Emotion $emotion){

  print($emotion);

  break;

}

 

function FeelAfraid(){

  Emotion $emotion=Emotion.afraid;

  while(true){

    ConnectSynapses(.....);

    BreakLoop($emotion);//これを差し込めるようにする

  }

}

 

で、このためのBreakLoopというファンクション(=回路)をつくるのこの瞑想という認識。回路の生成には反復が必要だ。だからこそこれを日常的に行うことで、こういった負の感情のループを断ち切ることができ、結果として心の安寧を手に入れる。

そしてこれを上座部仏教では解脱にいたる唯一の道としている。