まあそんなことはないだろうけどあの怖いお兄ちゃんがこれを見てこっちの身元がわかっちゃったら怖いからぼかして書きます。何の事だかわからなくなるかもだけど。
海外での仕事が終わって帰国する深夜便の飛行機に乗りました。
エコノミークラスの帰り便は、荷物棚の取り合いになるので少し気持ちが急いていました。
後ろの方の席なので狭い通路をどんどん奥へ進んでいくと、体の大きなお兄さんが通路に立ち止まっていました。
「すみません」と言ったら、ちらっと振り返ってうっすら笑みを浮かべたような気がしたんですが、通路をさらに塞ぐように立ち位置を変えてしまいました。
(なんじゃ?)とちょっとカチンと来たんですが、よく見るとそこの席には子連れの英語圏らしきおばちゃんがいて、CAになんじゃらかんじゃら文句を言ってごちゃごちゃしてるみたいでした。
そのお兄ちゃんはただそこに通りかかっただけなんでしょうが、ほとぼりがさめるのをまっていたみたいです。それに僕も協力させるために道をふさいだのでしょう。
(そんなん知るかい。おばはん、にいちゃん、みんなの通路塞ぎなや!)と思ったんですが、通れないものは仕方ありません。
少ししたら兄ちゃんが動き出したのでついていくような格好になりました。気が急いているうえにちょっとカチンときていたのもあって、なんだかわざとゆっくり歩いているような気がしました。
ほどなく兄ちゃんは自分の席を見つけたらしく立ち止まって荷物を上の棚に納めだしました。
(おいおい。後ろにいる人を通してから自分のことをしろよ。強烈ができているわけでもあるまいし。)
と思って、少し狭かったですが、接触しつつ横をすり抜けて進んでいきました。
自分の席が近くなってきたので歩みを緩めると突然後ろから掴まれ、「おい。まて。(その通りだったかどうかは覚えてません)」と声をかけられ、驚いて振り返りました。さっきのお兄ちゃんでした。
「人にぶつかっておいて(ぶつかるって感じじゃなかったんだけど…)、あやまりもせんと黙ってどこいっとんじゃ!ちゃんと謝らんかい(その通りだったか…以下同じ)」と言われてしまいました。
こっちとしては、「ぶつかった」つもりもありませんし、通せんぼをされたのはこっちというきもありますから
素直には謝れず、でも兄ちゃん顔は怖くないけど若いし体も大きくて強そうだしで、「ごにょごにょ」としか言えませんでした。すると、「ちゃんとあやまれ!」と突き飛ばされて、横の席に尻もちをついてしまいました。こわー。思わず「すんませんすんません」と謝ってしまいました。
「気いつけえ」と捨て台詞をはいてにいちゃんは前の自分の席にもどっと行きましたので、僕も椅子から立ち上がって、自分の席探しを再開しました。
やっと席を見つけて(2席並びの窓側でした。通路側は空いていました)、だれにも迷惑をかけずに荷物を棚に入れ、離陸後の軽食サービスをおとなしく待っていました。
離陸して、ベルト着用サインが消えてほどなく、さっきの兄ちゃんが紙とボールペンを持ってきてとなりに座ってしまいました。(なにごと?)
「実は僕は腰が悪くて、おっさんに突き飛ばされたときに悪化したんで、日本についたら病院へ行くから治療費を請求するためおっさんの名前と連絡先をこの紙に書いてくれ」と言い出したんです。
そのあと延々と表面上は丁寧な言い合いが続き、軽食タイムも過ぎ、就寝時間も過ぎ、朝食のために照明が点灯されるまで寝かせて貰えませんでした(腕をつかんでゆすり続けられました)。
名前と連絡先はひたすら拒み続け、彼も結局根負けしたのか、「一緒に飛行機降りるねんから逃げられへんぞ」と捨て台詞をはいて、自分の席に戻ったみたいでした。
着いたその足で出社したので、結局40時間以上寝られませんでした。何年振り?
我ながら一晩よく耐えたと思いますよ。彼は「脅迫なんかしてない。脅してなんかいない。あんたが加害者。僕は被害者。追いかけて突き飛ばしてなんかいない。おっさん勝手にこけたんちゃうんか。おっさんほんまにあほやなあ。」と言いながら、少しきつく腕を掴んで揺さぶりながら言葉柔らかに脅しをかけてきたわけですから。
あー怖かった。まだ、ドキドキしてます。来月また海外出張で飛行機に乗らないといけないんですけど、飛行機に乗るの怖いよー。