囲碁AIの重要な用語に「評価値」というものがあります。
簡単に言うと、AIの形勢判断での「勝率」です。
数値として視覚的に判断できる、これがAIが、世界のトッププロ達も参考にする理由です。
ただし、あくまでも、それ以降もそのAIが打ち続けるという前提の評価値(勝率)なので、AIと棋力差が広がれば広がるほど参考にはなりません。
また、「勝率」なので、(AIが打ち続ければ)半目勝負でも結果が揺るがないと判断されたら、半目勝ちでも99.9なども出るので、評価値が高いイコール大差ではありませんので注意してください。
級位者はプロの対局の参考に使う程度にして、自分の碁はプロやインストラクターなどに教わったほうが圧倒的に上達が早いです。
この評価値の下の数字は「探索回数」。
人間で言えば「読みの回数」です。
これは数値が多いほど正確性が増します。
芝野虎丸七段の兄・芝野龍之介二段曰く「一万回(10k)以下だと間違いも多い」
棋士の中でのAI第一人者・大橋拓文七段は「10万回(100k)は探索してる」
そして上野愛咲美女流棋聖始めとして100万回もの探索してるトッププロもいます。
また、それだけ探索しても「人間の感情」は含められないので、評価値が低くても良い結果に繋がる場合も多いです。
私のようなアマ(五段)までの棋譜なら1000回(1k)でも十分参考となると思いますが、検証棋譜の棋力が上がるにつれ、可能な限り検索回数を上げたほうが信用性も高くなります。
また、同様にAIでは例え評価値が高くても、それ以降の進行が厳しくなると予想されるとき、評価値が低いほうを推奨することが少なくありません。
LeelaZeroだと水色が第一候補、黄緑色が第2候補です。
LeelaZeroは絶芸と同じく、「中国ルール」でコミ7目半なので、開始時点で、白の評価値が少し良い(55%前後)ということも注意が必要です。