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五月雨
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沈澱
静かにおりてゆく沈澱のようなもの。または、上澄みのようなもの。時をこえて読みつがれてきた本のように。
瑞
あたたかな光にうつる、みずみずしい標。
また歩きだす
ふるえる日が去る。時間の旅をふたたびはじめられる。日の光のもとに。
星の位置
不意にやってくる喜び。星の配置のようにきまぐれに。
清め
ちりひとつなく、雲がゆるやかに動く空。ちりひとつなく、なめらかに時間に浮かぶ心。風のゆらぎに優しく応えられるこころ。
庵
部屋の外、カーテンのむこうに、いつか聞いたかのような竹の葉のさざめきが聞こえる気がした。澄んでいく夜の空気。
深海
解きはなち、自由にしてくれる夜の闇。深海の闇が街をみたす。
文字
ガラス窓のそとから、おそい午後の穏やかな陽がはいってくる。真横から手元をすりぬけて、よみかけの本にそそぐ光。厚みのないはずの文字に、影ができるくらい、透明な光。
ぺたり
買物中の母親を待つ、小さなこどもが、地面にぺたりとすわって、虫とあそんでいる。肩にちいさな、ちいさな、かばんをしょって。
午後に
加速度をつけていた時間が、気まぐれにすこし立ちどまり、ひとときの日だまりをつくる。とまどいながら、ともかくもささやかな想い出があちこちでうまれ、やがてしばらくの時を経て、また美しい時間がめぐってくる。
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