螺旋階段彼は迷っていた。迷いながら何度となく呟いていた。「…怖い。」「寂しいんだ。」そんな彼はとても頼りなくちっぽけで危うい。さながら螺旋階段の途中で進むことも戻ることもできずただ膝を抱えて震えている幼子のように。
約束さて 今夜は知り合いの女性と食事の約束が。彼女は赤い服がとてもよく似合う女性だ。赤い服が好きな私としては彼女がどんな服装で来るのかを楽しみにしている部分がある。そんな彼女が電話で何か話があるとのことだったが…なんだか声が沈んでいるように感じたのは気のせいか。悪い話じゃなければいいんだが。