社員2000人の会社で秘書をやっていたというA子だが
役員クラスのホテルの選び方を知らず
営業の出張手配の仕方を知らず
英語ができるをウリにしていた割に、お願いした翻訳はグーグル翻訳かな?くらいに直訳だった。
後で聞いた話、コピーすらまともに取れなかったらしい…ポーン

そんな状態に耐えられなくなった社長と人事部長の判断により、新しい秘書B子が入ってきた!
しかし当然だけど、A子は面白くない。
なもんで、びっくりするくらい引き継ぎをしない。…まぁそもそも引き継げるものもないんだけど。
そんな状況の中、B子は前任秘書が残したマニュアルを読みながら業務を始めてくれた!
周りの人間歓喜!クラッカークラッカークラッカー
ありがとうマニュアル読んでくれて!そうそう、そこに書いてあるからね、分からなかったらなんでも聞いてね!

すでに周りの人はB子の味方である。

そしてここら辺くらいからですかね、A子は常にガムを噛むようになった。
それもわざとらしくクッチャクッチャと音を立てるガムクチャラーへと変貌した。

そして当然の事ながら、A子とB子はしょっちゅう衝突した。お互いがお互いをいらないと罵り合い、それは凄まじかったらしい。
話にならないと判断したB子は人事部長に直談判。
(ちょっと説明すると、秘書A子とB子と社長が働いてるフロアと
人事部長やら私やらが働いてるフロアは別にある。)
人事部長の個室(ガラス張り)で何やら話し合っているB子。
するとA子登場!ノックもせず個室にin!

「(クッチャクッチャ)私がいないとこで私の話しないでもらえますぅ〜?(クッチャクッチャ)はい、続きどうぞぉー。(クッチャクッチャ)」

どこのチンピラ???

その後3人で何やら揉めていたけど
数分後、温厚さが取り柄というか、むしろ温厚さしかない人事部長(この人もある意味すごかった。別の機会に書きます。)が…

黙れ!!!

怒鳴った!
個室で詳しい事は聞こえなかったけど、怒鳴り声だけはフロアの人殆どが聞こえるくらいだった。
一瞬はしゅんとしたA子だけど、個室を出てく時にはもうクチャラーに戻ってたから、そんなに響かなかったのだろう。

こうして期間満了することなく退職が決まったA子。
最終日、エージェントの方が来て面談があったんだけど、何故かそこの会議室前に私を呼びつけて

A子「今日エージェントと面談なんだけど、人事部長は?(クッチャクッチャ)」

私「外出して、いらっしゃいません。」

A子「…ふーん、入るって聞いてたんだけどな。まいっか。(クッチャクッチャ)」

ドア、バーン!!(目の前で閉める)

…あのさ、これが最後なんだしさ、私も色々尻拭いさせられてきたんだよね。ていうか、聞いてきたんだから、ありがとうは!?ムキームキームキー

こうして嵐のようなA子は去っていった…本当に嵐だった…
その後同じエージェントから来た別の派遣さんに聞いたら
A子は有名人だったらしい。そりゃそうだろうな、あんな働き方してれば…ぼけー
こんなに印象濃かったA子だけど実質3ヶ月もいませんでした。
今もきっと、どこかでガムクチャクチャしながら働いているのだろう…