こんにちは。

「家族」と「葬送」をテーマに

書いております、ライターの橘さつきです。

 

「もっと何かをしてあげたかった」

というブログに反響をいただいたので、

続きを。

 

今日のテーマは

「後悔しないように」という言葉。

 

 

「後悔しないように」

という言葉が日本人は本当に好きですね。

 

 

「孝行したい時に親はなし」

とは誰もが口にする言葉。

 

でも、自問自答のための言葉ならば、

よく理解できますが、

 

しかし、他の人に対して語るのは、

どうでしょうか?

 

たとえ、身近なきょうだいや親せきでも

言ってよい言葉なのかな?

と疑問に思います。

 

良い忠告として、

救われた人もいるかもしれませんが、

 

逆にこの言葉に

呪縛のように責められる思いを

した人の方が多いのではないでしょうか?

 

 

予期できる死ばかりではありません。

たとえ闘病期間があっても、

容態が急変して、

大切な人とのお別れが叶わないことも

多くあります。

たまたま喧嘩した日が永別になることも。

絶縁のままでの別れもあります。

 

感謝の気持ちを伝えられなかった後悔

がよく語られますが、

伝えられなかったのは感謝だけでしょうか?

 

家族ほど外からは見えないものはなく、

難しいものはありません。

 

伝えたかったのは

長年抱えながら口にできなかった怒りかも?

傷ついてきた悲しみかも?

 

後悔するのは、

子どもだけでしょうか?

後悔するべきなのは子どもなのでしょうか?

 

親のほうがずっと悲しいはずでは?

 

私は、

どんな別れ方をした人にでも、

「後悔なんかしなくていいよ」

と言ってあげたい。

 

「あなたのせいではないよ。

だから後悔しないで」

 

だって、それは仕方のないことですもの。

関係に問題があったならば、

遺された者だけが背負うべきではないはず。

 

過去には戻れません。

これからをどう生きるしかない。

だからこそ、そこに「弔い」の意味があると、

私は考えています。

 

宗教的な儀式の弔いではなく、

心の中できちんと向き合い

何かしらの折り合いをつけて、

前に進むこと。

 

 

私があの世へ旅立つとき、

どんな別れ方になっても、

我が子たちには

「後悔なんかしなくていいよ。

自分の人生を精一杯に生きて。

それだけが一番の願いだから

今までありがとう、そしてごめんね。」

としっかり伝えて去りたい。

 

決して周りの人にも、

おせっかいにも

「後悔しないように」なんて、決して

子どもたちに言ってほしくないです。

 

「どんな親であっても親は親だから、

生きている間に、親孝行をしないと、

後悔するよ」

と散々言った人が、

 

亡くなった途端に

「後悔しなくていい」なんて平気で言ったり

しませんか?

 

「孝行しとかないと、後で後悔するよ」

と、前に言われた言葉がずっと頭に

こびりついているのに……。

 

 

「後悔しないように」という言葉に

優しさがあるでしょうか?

 

あなたなら、どう言い残したいですか?

どう言われたいですか?

是非、教えてください。

 

 

 

拙著が全国の書店で販売中です。

是非、読んでみてください!

 

『絶縁家族 終焉のとき

  ― 試される「家族」の絆』

            さくら舎

 

絶縁家族 終焉のとき ―試される「家族」の絆 | 橘さつき |本 | 通販 | Amazon

 

 

以下のメディアで拙著を取り上げていただきました。