私は満期出所が確定した為、出所日が分かっていたので、出所するまでの期間はずっと(どんな仕事をするのか)
そればかりを考えていました。
この時はまだ元嫁も待っていてくれてましたし、母もなんとか元気にやっていたのでその辺は問題無く、とにかく出てからの仕事はどうなるのだろうかとそればかり考えていました。
当時私は43歳になり、この年齢でまともに雇ってくれるところはあるのだろうかと心配していました。
内容は忘れてしまいましたが、ある条件を満たしている人はハローワークの求人情報を知る事が出来た様ですが、
私はそれを知る術が無く、今どんな仕事の求人があるのか全く分からず、仕事の事を考えると不安しかありませんでした。
結局のところ、満期出所日元嫁と会い
、元嫁に[会うのは今日で最後です]と言われ突然私の思い描いていた未来が180度変わってしまいました。
元嫁は私と離れなければいけないとても複雑な理由を告げ、私は元嫁の覚悟を知りその日で別れる事を決めました。
その場にもう一人の友人が居て、元嫁の誘いで昼からやっている居酒屋へ行き数時間飲んで私が捕まり刑務所に入って出てくるまでの約9年間の話を語らい、フェリーでも一緒に帰り最後はお互い笑顔で[幸せになってね]と言い合いながらハグをしてお別れしました。
私は出所日当日まで元嫁と娘の住むアパートに行きこれからずっと一緒に居れると考えていたのに突然実家に帰る事になり、やっと刑務所から出て来れたのに晴れ晴れした気持ちでは無く戸惑いと複雑な思いしかありませんでした。
実家の家族とは何とか上手くやり、夜寝ようとしたのですが、気が付くと元嫁と娘の事ばかり考えていて、もう考えなくていいのだと自分に言い聞かせても9年間毎日ずっと元嫁と娘の事を考えていたので頭から離す事が出来ず、明け方街を2時間散歩してみても何をしても眠れず、体力の限界が来るまで3日間一睡も出来ず辛かったのを覚えています。
私は本当に元嫁と娘を愛していたのだと深く知り、離れて暮らしもう二度と会う事も無いのだと考えるとこれ以上の苦しみは無いと思う程苦しみました。
実家にいつまでも世話になるのも嫌だったので、
[協力雇用主]という制度を頼りにハローワークへ行き(刑務所に入っていたのを知った上で雇ってくれるところです)案外すぐに良い所が見付かり、出所日から2ヶ月後に働き始めていました。
私は刑務所の作業報奨金が45万円あったのと歯がとても悪くなっていた為それを治す時間と母と一緒にゆっくり過ごす時間が欲しかったので、働くまで2ヶ月間空けました。
長くなってしまいましたので続きは次回にしたいと思います。