《闇》
ーーー暗黒。
何も動かない。自分も動かない。
風の吹く気配も感じられなかった。
何も聞こえない。正体の見えない残響だけがそこにあった。
時間はすべて凍りついている。
ここに溜まっていれば、いずれ、生きていることさえも忘れてしまうのではないか……。
そんな予感がした。
このまま、いっそ……。
いや、ダメだ!!
いけない。
抜け出さなくては!!
進むべき方向もわからないままもがいた。
この闇の中から……抜け出さなくては……いけない……。
しかし、どうすればいい??
どうすれば……。
わからない……。
…………。
そのとき、光の暖かさを感じた。
光……??。
そうだ……。
向こう側だ……。
あの場所に行けば……。
ぼくはーーー
静かに、
その目を、開いた。