さぼてんのスタンプカードは切らさない。
もちろんとんきや王ろじは、奥方様とのデートコースでもあった。
だが、やはり!
トンカツは家食が良い。だいいち、お店で本気を出したら、アタマがオカシイと、レッテルを貼られてしまう。
肉はロースがいい。
たしかにヘレは上品だが、甘みと旨味、それに若干の下町的な猥雑味がたまらない。
必ずロースの一番厚いヤツを二枚買う。
ソースも2つ、カラシも2つ。
キャベツは1つ。
如何にも、二人で食うような顔をして。
そして、帰宅。
雑事は、すべて食する前にすませる。
なぜなら、トンカツに専念出来ないからだ。雑念はよくない。
そして、準備完了。
1枚目を皿にのせ、レンジ強で40秒。
すばやく取り出して、温めていたトースターに優しく挿入。
ギンギンに熱いので25秒。
さあ、時間だ!
開けたら熱いのを手で掴んで皿に移す。ヤケド?そんなのを怖れていたら、旨いトンカツを食う資格はない!
まだ切ってはいけない。
ソースはタップリかける。キャベツももちろんソース!これも無論タップリだ!
カラシは好みでいい。
今宵は多少少な目で。
用意は良いか?
冷えたビールは注がれているか?
熱々のご飯と味噌汁は左右に鎮座しているか?
あ、
ちなみに、味噌汁はインスタントが必須。トンカツに集中するためにも、無駄な労力は省きたい。
さあ、食べたい大きさにカットしよう。そして、おもむろに、口に放り込み、口一杯に噛み締める!あぁ、昇天!
至福の余韻が近付いてきたところで、ビールをゴクリ。うぅ、昇天!
これを2回繰り返す。3回目の間に、キャベツで舌をリフレッシュ。
次は、ビールではなく、余韻を感じた時に、すかさず銀シャリをぶちこむ!あぁ、昇天~~!
1枚目でビール500CCがキレイになくなれば、キミはかなりのやり手だ!
さあ、2枚目に突入!
これは、銀シャリと味噌汁を咀嚼の間の手にカマす!
う~~ん、昇天!!
正に、至福!
最後のピースを飲み下すと、流石に秋風が心の中を、ビュウと吹く。だが、それがイイ。いや、そうでなくては、ダメなのだ。
その秋風こそが次なる至福の、最大のモチベーションとなるのだから!
そうして今宵、何回も昇天した。
あ、後始末のウーロン茶は忘れずに。
ちなみに、トンカツを何時までも美味しくいただくためだけに、スクワットを200とデップスを100やってます!

お後がよろしいようで。


 

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