とてもふざけた写真ですが
濱田岳くんと中村義洋監督は大の仲良しで
中村組に岳くんが出るのも
『アヒルと鴨のコインロッカー』から数えて5本目。
それが新作『みなさん、さようなら』
今日は、舞台挨拶付き特別試写会の司会でこの2人に再会しました。
劇中、岳くん演じるあるトラウマで団地から一歩も出ない悟が
強くなりたい、大切な人を守れるくらいに。
という想いから極真空手を学ぶんですが
その形を2人はやっていて、私は目つぶしを振り着けられ(笑)
オリコンスタイル連載で紹介したいので、深く書きませんが
とてもとても内面的で、トラウマがどうやって生まれたのか
また、トラウマをどう対処し、どう向き合って、解放するかが
団地内だけで展開される中、心の動きがムーブメントみたいに
観る人を引寄せ、あっという間にラストまで誘ってくれる作品。
それは、今までしなかったことや
出来ないと自分で思っていたことを、「やってみよう」に変える
些細だけど本人にとっては大きな出来事が理由。
人は、自分の為ではなく
「誰かの為に、何かを決意したとき」
自分と向き合って、初めて意識改革を起こすんですよね。
人に言われて変わるなんて、そう簡単なことじゃない。
大切な人からの刺激で、自分の頭がやっと理解した時に
トラウマを手放し、新しい一歩を踏み出す。
実は、私のうっかりから偶然2度も観ることになった
アカデミー賞作品賞にノミネートされた新作
『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』もそう。
船が沈没して、トラと2人きりで救命ボートで
227日間、海の上で過ごした少年の物語。
『ブロークバック・マウンテン』など、様々な傑作を生む
アン・リー監督の目を見張る幻想的な映像は3Dで見る価値あり
なだけでなく、その物語自体が深層心理を映し出す内容で
映像自体が深層心理を表現したかのような神秘的なもの。
災難から恐ろしいトラと生きのびる為に
どうしても共存しなければいけなくなって
その為には、トラと向き合わなければいけなくなる訳で。
威嚇したり、支配下に置こうと試みたり……。
だけど大切なのは、目を反らさずに向き合って
相手への恐れを手放すことから
そこから初めて関係が築かれるということでした。
意識改革って、ついつい現状に甘んじてしまって
追いつめられないとなかなか出来ないのかもしれない。
それでも、やらなきゃいけない時ってあるとしたら
それはきっと、私やアナタが一皮向ける時なんだと思う。